GS進学教室
奨学金は借りるな!<その7>
- 2013年6月6日 10:17 AM
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先日も書いた通り、私は就職した当時、家族4人(父・母・妹)で都営住宅に住んでいました。つながった2部屋に4人で寝ている状態でした。塾の仕事は夜遅いため(家に帰るのは午前様が当たり前)、家族が寝た後に起こさないようにそ~っと部屋に入って、テレビもつけられず、音を立てずに何か食べたりしていた記憶があります。
そんな生活を脱却したくて、何と!就職した1年目に一戸建ての住宅を購入してしまったのです。住宅ローンは頭金をあまり多く払えなかったため(それでも貯金はほぼ使い果たしました)、30年の長期ローンで、毎月の返済額もかなりの額でした。1年目の給料は手取りで14万円くらいでしたが、その中から12万円ほど返済していた記憶があります。ボーナスは、ほとんどすべて返済に回りました。
その頃はまだ父親が働いていたので、家での食事等生活費には困りませんでしたが、自分の外での食事代や遊興費も含めて、給料だけでやりくりするのはとても大変でした。それでも何とかなったのは、おかげ様で仕事が楽しく、1年中仕事にのめり込むことがてきたため、ほとんどお金を使わないで済んだからです。食事や飲みに行った時は、だいたい校長や先輩が払ってくれましたし(いい時代だった…)、それ以外で遊びに行ったり、買い物に行ったりした記憶がほとんどありません。ましてや旅行など(塾の合宿以外)1度も行った記憶がありません。
普通新卒1年目で住宅ローンを組むケースはほとんどないと思います。少ない給料でしたが、親と同居だったことと、奨学金等の借金がなかったこともあり、ローンを組むことができたわけです。当時のF銀行には大変お世話になりました。親身になって相談に乗ってくれましたが、自分の収入等の条件がぎりぎりだったため、もし奨学金の返済でそれなりの額が残っていたら、家のローンを組めなかったと思います。私が身を持って、奨学金を借りなくてよかった…ということを体感しているのです。
こんなに無理して早く家を建てる必要があるのか…と自分でも自問自答したことがあります。しかし、引っ越した後の両親の嬉しそうな顔を見たら、その迷いはすべて吹き飛びました。「これでよかったんだ。頑張って稼いで、1日でも早くローンを払い終わるぞ!」と。
その後どうなったか… 結局、30年のローンをちょうど半分の15年で払い終わってしまいしまた。脇目も振らず仕事に打ち込んだのが認められたのかどうか分かりませんが、会社の中での職位がトントン拍子に上がり、予定より早く収入が増えていったからです。ただし、給料やボーナスのほとんどが返済に回るという構図に変わりはなかったため、ローンを払い終わるまではずっと余裕がありませんでした。30代前半には(年上の方も含めて)部下がかなりの数いましたが、なるべく上司と飲みに行くようにしていました。(笑) 部下と飲みに行った時もほとんど「割り勘」でした。時には、気を遣った部下におごってもらった場面もあったような気が…
そんなこんなで、30代のうちにに家のローンを払い終わってしまったわけですが、その後も(お金をほとんど使わないという)生活をあまり変えることができませんでした。遊びに行ったり、旅行に出かけてお金を使うという習慣がまったくないわけです。その頃になると、さらに役職が上がっていたこともあり、後は(使わないので)貯まる一方でした。もちろん、その頃以降は部下と(周りのほとんどの職員が部下になっていました)飲みに行った時は、自分が全部払う場面が多かったわけですが、そんなことでしかお金を使う時がなかったのです。
その頃私は、母親と2人で暮らしていました。その後何年かして母親が倒れ、しばらく入院することになり、退院後も介護が必要な状態だったため、施設に入れることになりました。私も仕事が続けられなくなり、そんな中で月に20万円ほどの費用が出ていきました。一時的にでしたが、介護の過労とストレスで自分も入院したこともあります。それでも何とか凌げたのは、若い頃に無茶して家のローンを払い終わってしまったことと、その後あまりお金を使わずにある程度の貯金ができていたからです。もし、この頃になっても家のローンに苦しんでいたら、母親が倒れて自分が仕事ができなくなった時点で、二進も三進もいかなくなっていたと思います。もちろん、「GS進学教室」も今存在していなかったでしょう。そう考えると、ちょっとゾッとするわけです。
私が自分の(ちょっと恥ずかしい)過去を暴露してでも、お伝えしたかったことは、「20代、30代若いうちは苦労してでもがむしゃらに働け! そして将来のこと(特にお金のこと)を真剣に考えておけ!」ということです。今の20代の皆さんの様子を見ていると、そこに対してのリアリティがほとんどないように感じます。40代・50代になったら、若い頃のような無茶はできなくなります。何か突発的なことが起こった時に、こんなはずじゃなかった…となってからでは遅いのです。特に若い皆さんには、ぜひこのあたりのことを一度真剣に考えてみて欲しいと思います。
もちろん、様々な理由で、現実的にはそんなの不可能だという方もいらっしゃると思います。「そんなの理想論だろ」と感じたり、ご自身が今奨学金や住宅ローンを返済している方の中には、気を悪くされた方もいらっしゃるかもしれません。あくまても、1つのモデルケース・問題提起として受け止めていただければ幸いです。
奨学金は借りるな!<その6>
- 2013年6月5日 10:31 AM
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「奨学金は借りるな!」シリーズがいつの間にか超大作(?)になってしまいました。今日で6回目ですが、私が本当に一番お伝えしたいことはここからなのです。(おい、引っぱりすぎだろ!)
大学を卒業して無事に就職できたとしても、最初の何年かは経済的に余裕がないはずです。初任給は私の頃よりも上がってきていますが、それでも手取りで20万円に届いている人はそう多くありません。(ちなみに2012年のデータでは、4年制大学新卒の初任給全国平均は19万9千円です。手取りだと16~7万円というところです) さらに最近は、不況の影響や成績考課による年俸制導入により、ボーナスがない会社も増えてきています。自宅で親と同居していて、食べるものにも困らないという人は多少貯蓄に回せるでしょうが、1人暮らしをしていたら、毎月生活していくだけでもいっぱいいっぱいのはずです。そんな中で、月に数万円の奨学金を返済していくのはなかなか大変ですし、ましてや正社員として就職できず、安定した収入がないのに返済期限だけはやってくるという事態だけは避けなくてはなりません。
私は、就職してからどうせ借金をするのであれば、未来のための投資に回すべきだと考えます。具体的に言えば、住宅ローンを若い頃から組むとか、先日書いたような学資保険を組むとか、それをしておくことによって、将来確実に見返りがあることに対して負担するべきで、奨学金のように過去に使ってしまったお金(しかも確実に見返りがあるとは限らない…)の返済に充てるのは、まったくナンセンスだと感じるのです。
奨学金の返済が多額だったり、返済が滞ったりしたら、若い頃に住宅ローンを組むことはできません。私の周りでもいますが、40歳近くなってから30年の住宅ローンを組んでいたりする方は少なくないようです。払い終わるのは何歳の時なのでしょう? それこそ、子どもの教育や老後の資金に不安を抱えた状態で、突発的な支出に脅えながら、使うべきお金も使えずに過ごしていかなくてはならないわけです。
住宅ローン等大きい金額の借金は、多少苦しくでも若い頃にするべきだというのが私の持論です。私自身が、そのことを身を持って経験してきたからです。
(次回に続く…)
奨学金は借りるな!<その5>
- 2013年6月4日 10:23 AM
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で、大学の進学が正式に決まった高校3年生の1月から早速アルバイトを始めました。
最初にやったアルバイトは、書店のレジの仕事でした。当時の時給は510円でしたが、本が好きだったことと、店長さんや社員の方が優しくて、とても楽しく働かせていただきました。1日4時間、週4~5日働いて、月に4万円程度はいただいていたと思います。仕事が終わった後、事務所でビールを飲みながらいろんな話を聞かせてもらい、様々社会勉強もさせてもらいました。当時の店長さんとは、今でも年賀状のやり取りをさせていただいています。
その後4年間で本当に様々なアルバイトをしました。思い出せる範囲で挙げてみます。
〇コンビニ(ファミマ)の夜勤…夜12時から朝9時まで。レジと品出しです。さすがに週1~2日程度しか入れませんでしたが、当時で1日7~8000円になったので、大きかったですね。賞味期限ロスのお弁当とかも食べられたし…
〇警備会社の交通誘導員…ヘルメットをかぶって、工事現場で赤色灯を振っていました。研修が結構ハードでした。これも夜勤が多かったですね。やはり1日7~8000円になりました。夏とか冬はしんどかった…
〇塾講師…大学3年生の時に、大学の就職課の掲示を見ていて、一番時給が高かったという安易な理由で始めました。同じ時間働いても、他の仕事の2倍以上の給料がもらえたのです。もちろん、家での予習とか、生徒に質問を受けたりという時間は無給ですし、今考えると、責任が重いから時給も高いわけですが、当時はただ楽しくて一瞬ではまってしまいましたね。あの頃は、まさかその後26年間もこの仕事を続けることになるとは想像もしていませんでしたけど…
〇家庭教師…最初父親の会社の上司に頼まれて、ご令嬢・ご子息の指導をしたのがきっかけでした。全部で4人担当しました。受験の結果は3勝1敗でした。(>_<) やはり時給が高かったことと(当時の時給で3000円ほどもらっていた気が…)、やっぱり教えるのが好きだったんですかね。 〇会場テストの試験監督…新教育のW模擬に登録していました。自分の大学で行われる時はほとんど行っていたと思います。確か1日5時間くらいで4000円になったと思いますが、すごくありがたかったのは、給料がその場で現金で貰えたんですね。当面の生活費が足りない時は、とても助かりました。 〇その他単発で、運送業者の引っ越しの手伝いや、お店への什器運び込み(北野の忠実屋のオープンに関わりました)等、力仕事も結構やりました。当時これらの仕事は、やはり給料の当日支給が多かったのです。今でも、家の模様替え等する時に、家具等普通だと通りそうにないところを通す技は健在です。切り返しのコツがあるんです。「1回こっちに抜いて回して戻す」とか… 分かる人には分かりますよね? これらのアルバイトを組み合わせて、毎年扶養の範囲内ぎりぎりまで稼ぎました。(そういう意味では、家庭教師はありがたかったですね。当日現金支給の仕事の分もカウントされていないものが多かった気が… いい時代でした) 結局、4年間の学費はもちろん、自分の遊興費等も含めて、ほとんど自分で稼ぐことができました。もちろん、住む家があり、家でご飯を食べられたからこそなのですが… これだけアルバイトをやっていたら、いつ勉強していたの?と思われた方もいるかもしれません。勉強も真面目にやりましたよ。(きちんと単位を取るというレベルでしたが…) 私の学部は、専門科目で出席を取る科目がほとんどなかったので、だいぶ助かりました。テキスト(その教授が書いたものが多い)・副教材はすべて購入し、テスト・レポート作成に向けて準備はしっかりしました。私は教職課程も受講していたので(無事教員免許も取れました)、それも含めるとかなりの単位数になりましたが、落とした科目は1つだけ(1回授業に出てあまりにもくだらないので切った)で、後はほとんどAとBをもらっていたと思います。やはり付属高校のネットワークが大きかったですね。何しろ、高校在学中から「学部別、楽勝科目はこれだ!」みたいな情報が回ってくるのですから… 私はそれにより第2外国語で中国語を選択したのですが、それがヒットでした。フランス語やドイツ語を選択していた友だちは、結構苦労していましたっけ。 さらに、私は大学でもバレーボールも続けていました。週に2~3回の練習と、年に2回の合宿、春と秋にはリーグ戦があるので、2ヵ月くらいに渡って、毎週日曜日は試合です。こちらも、やる時は結構ハードにやっていました。今振り返っても、なかなかバイタリティに溢れる学生生活でした。 大学の試験やバレーボールが忙しい時は、アルバイトはどうしても夜勤中心になりました。朝から大学に行って授業とバレーボールの練習をして、夜は塾講師や家庭教師に行き、その足で交通誘導やコンビニに入り、朝まで仕事をして、一旦家に帰って仮眠をして、また大学に出ていく…というような生活をしていた時期もあります。原チャリが大活躍でした。相当あちこち走り回ったので、4年間で2台を乗りつぶしてしまい、バイク屋さんに呆れられました。食事も途中でコンビニにバイクを止めて、バイクにまたがっておにぎりやサンドイッチを食べて5分で済ませたりしていました。 高校の体育会で相当鍛えられたとは言っても、なかなか体力的に過酷でした。実際、大学2年生の夏休みに、気合いを入れて仕事をしまくって、1ヵ月で20万円くらい稼いだのですが、過労で倒れて入院してしまい、稼いだ分をすべて吐き出すという間抜けなこともしていました。 でも、高校・大学時代にああいう生活を送っていた(少なくとも怠惰ではなかった)ことは、社会に出てからとても役に立ちました。体力・精神力がついたこともありますが、忙しくて休めないのが当たり前になっていたので、仕事が忙しい時(徹夜続きとか…)でもビクともしませんでした。さすがに、最近は(徹夜とかは)ちょっとしんどくなってきましたけど。 (次回に続く…)
奨学金は借りるな!<その4>
- 2013年6月3日 10:03 AM
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私の家は、日常の生活に困るようなことはありませんでしたが、決して余裕はなく、私が大学を卒業するまで都営住宅に住んでいました。妹も含めて家族4人、6畳と4畳半の2部屋で寝ていました。父親は鉄工所で文字通り汗水たらして働いてくれていましたし、母親もパートや内職で稼いでくれていましたが、当時の家庭の所得は年間で300万円台だったと記憶しています。自分で言うのも何ですが、食べ盛り・育ち盛りで、家計のやりくりはとても大変だったと思います。
そんな状況下において、私は家の近く(通学時間10分)にある大学・学部(私立です)にどうしても行きたかったので、できればその付属高校に進学したいと考えていました。中学校の三者面談では、例によって「お金がないので都立高校で」という会話がなされていたのを今でも覚えていますが、最終的には合格したら付属高校に行っていいと言われました。「高校の3年間の学費は何とかなるけど、大学の分は出せない。大学に入ったら自分でアルバイトをして払いなさい」という条件をつけられましたが、とても嬉しかったし、感謝の思いを持って、「将来は自分が稼いで親を楽にさせてあげたい」とその時に固く誓ったと思います。
塾にも通わせてもらえなかったので、受験勉強は手探りでとても大変でした。過去問をやっても最初は全然点数を取れないわけですが、解答・解説を読んでも意味不明だし、質問できる相手もいないので、家で悶々としていた記憶があります。
そういう意味では、うちのような進学塾に通わせてもらえる子どもたちは本当に恵まれているなぁと感じます。決して安くない授業料を払ってくれる保護者がいて、塾では「これだけきちんとやれば絶対に成績は上がる」というものを提示され、分からないことはいつでも質問でき、困った時は相談にも乗ってもらえる… こんな環境を与えられているのに、一生懸命取り組まない子どもたちを見ると、とても残念でなりません。
結果、何とか合格することができ、付属高校に通うことができるようになりました。結構強豪(全国大会一歩手前)のバレー部に入ってしまったため、遠征・合宿等で予定していた以上にお金がかかってしまって親に迷惑をかけたし、3歳違いの妹は絶対に都立高校しかダメと言われて、相当プレッシャーがかかっていたと思います。(3年後、無事都立高校に合格してくれました!) 今になって、改めて申し訳なかったなぁと感じる次第です。
(次回に続く…)
奨学金は借りるな!<その3>
- 2013年6月1日 4:20 PM
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では、大学進学に際して経済的に厳しい状況が予測される場合は、どうしたらいいのでしょうか? 大きく2つの方向性があります。
1つは、かなり早い段階(子どもの就学前くらい)から、先を見越して貯めておくことです。定期預金等で、これは「大学進学のための資金」と決めて、絶対に手をつけないようにするというレベルでもいいと思いますが、それだと自信がないという方は、学資保険のような形で強制的に貯まる形を作ってしまうのも1つの手だと思います。例えば、私の手元に資料がある、アフラックの「夢みる子どもの学資保険」の例で言うと、父親が30歳の時に子どもが生まれて、毎月5~6000円の保険料を積み立てていくと、子どもが18歳の時に120万円を受け取ることができます。利息が10万円以上つきますので、普通の貯金等と較べても、断然有利です。もちろん、もっと月の支払いと受け取りの額を増やすこともできますが、この程度の積み立ててであれば、そんなに家計に負担なく進められるのではないでしょうか? 子どもが生まれた時に、家計に余裕がない時ほど、子どもの将来の教育資金のことを真剣に考えるべきなのだと思います。
2つ目は、そういう準備をしないで子どもが大きくなってしまった場合です。最悪、大学受験で国公立に落ちて、学費の高い私立大学に通わなくてはならなくなり、その時点で慌ててしまうようなケースもあるでしょう。
結論から言うと、子どもにアルバイトをさせて、学費だけでも自分で払わせることです。子どもは少し大変な思いをすると思いますが、奨学金を借りるよりは、よっぽといいのではないかと思います。地理的に1人暮らしをせざるを得ない場合は、子どものアルバイトだけでは無理だと思うので、家賃・生活費等は親が仕送り等援助をしなくてはならないと思いますが、その場合でも学費だけは自分で稼がせることです。家のローン等が残っていて、仕送り分も厳しい場合は、お母さんがパートに出るくらいの覚悟が必要です。それができないのであれば、そもそも1人暮らしなどさせてはならないのです。
私立大学の学費はピンキリですが(一般的に理系の方が高いです)、平均するとだいたい年間70~80万円というところでしょうか? 1年生の時は、入学金等も含めて100万円以上は見ておく必要があります。それでも、月々にすると7万円程度です。学生がアルバイトを頑張れば、十分に払える金額です。
もう時代が違いますが、私も大学の学費はすべて自分で支払いました。もちろん、奨学金等は1円も借りていません。
(次回に続く…)
奨学金は借りるな!<その2>
- 10:43 AM
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期限に返せなくても、その後少しずつ返していけばいいのではないか、と考えている方がいるかもしれません。しかし、事はそう簡単ではないのです。
(当たり前のことなのですが)最近各機構は、滞納分の取り立てをかなり厳しく行うようになっています。少しでも返済が遅れたら延滞料を請求するのは当然ですし、わずか3ヵ月滞納しただけで、個人情報信用機関(いわゆるブラックリスト)に名前が登録されてしまいます。これは結構大変なことで、クレジットカードは作れなくなりますし、家や車を買う時にローンが組めなくなります。1度ブラックリストに登録されてしまうと、その後きちんと返済しても、しばらくは要注意人物としてマークされてしまうのです。(まぁ、奨学金の返済ができないような所得の状況であれば、いずれにしてもローンを組んだりはできないでしょうが…)
さらに、4ヵ月滞納が続くと、債権回収会社が間に入ってきます。取り立てもかなり厳しくなってきて、精神的に追い込まれてしまうケースも出てきています。それでも返せないとなると、裁判所を利用しての「支払督促」となりますが、これが年間で1万件以上あります。その後は1年後を目処に、「裁判」→「強制執行」と進んでしまいますが、これも年間で150件程度確認されています。そのレベルになると、「自己破産」まで進んでしまう若者も少なくありません。
奨学金を返せないと、債務不履行者としてのレッテルを貼られてしまい、それこそ一生に傷がついてしまうわけです。学生の未来の夢を先取りするはずの奨学金が、逆に夢を奪う結果になってしまうのですから、こんな皮肉な話はありません。
これだけ焦げつき(奨学金滞納)が多くなると、機構としても上記のような対応を取らざるを得ないでしょうし、国もそれを容認するしかないのだと思います。若者の就職・所得がこれだけ不安定で、先行きもどうなるかわからない状況下において、大学生になる段階で数百万円の「借金」を抱えてしまうのは、あまりにもリスクが高いという認識を持つ必要があるということです。
(次回に続く…)
奨学金は借りるな!<その1>
- 2013年5月31日 11:33 AM
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昨日までのブログを読んだ方の中には、(特に大学に進学する際には)「奨学金を借りればいいんじゃないの?」と考えた方が多いかもしれません。将来子どもが働くようになってから少しずつ返してくれればいいと… ちょっと待ってください。私は個人的には、安易に奨学金を借りるべきではないという考えです。その理由をこれから説明します。
奨学金には大きく分けて2種類あります。返す必要がないのが「給付型」の奨学金です。成績が飛び抜けて良かったり、家庭の事情で特別に認められたりするケースです。一昔前はかなり枠がありましたが、今はほとんどありません。(今後、海外留学を考えている優秀な学生には給付型の奨学金の枠を増やすと政府が言っていますが、まだ具体化していません) ほとんどの学生が利用しているのが日本学生支援機構(旧日本育英会)の奨学金ですが、この機構の奨学金には給付型はありません。
もう1つが、大学卒業後に返済する必要がある「貸与型」の奨学金です。これにも2種類あり、無利子のものと数%の利子がつくものがあります。無利子のものはやはり条件が厳しいものが多く、割合は貸与型全体の20%弱です。残りのほとんどが有利子のもので、この形なら余程のことがない限り借りられるため、現在は全国の大学生の1/3程度が何らかの形で奨学金を利用しています。
しかし、それにより、結構大変な状況が起こってきているのです。
簡単に言うと、奨学金を借りたものの、就職できなかったり、もともと計画に無理があったことにより、予定通りに返済できない学生が大量に出ているのです。2012年度は、全国で33万人、金額で言うと実に約900億円もの金額が滞納されています。何とか返済はしているものの、それに追われてしまって大変厳しい生活をしていたり、子どもが払えないので親が肩代わりをして、老後の資金をくいつぶしてしまっていたりと、悲惨な状況になっている家庭を含めると、かなりの割合になっているのではないかと想像します。
普通は300~400万円程度、多い学生になるといくつもの機構から合わせて1000万円以上も借りているケースもあります。月々の返済額はピンキリですが、2~3万円を10間くらいに渡って返していく場合が多いでしょうか? 中には月々10万円近い返済になっている場合もあるようです。普通に就職できればいいのですが、近年の就職難で仕事がなかったり、あったとしても非正規やアルバイト・フリーターでしか働けないために、予定した返済ができないケースが増えているのです。
(次回に続く…)
子どもの教育費はトータルで考えるべき<その2>
- 2013年5月30日 11:04 AM
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昨日から、子どもの教育費はトータルで考えるべきという主張をしているわけですが、私が本当にお伝えしたいのは、都立(公立)に行くのか私立に行くのかというような次元の話ではありません。子どもたちの将来を長い目で見て、今何が必要なのかという視点で費用をかけるべきだということです。
皆さんは、親が死ぬ時に子どもに残せるもので、一番重要な財産(もの)って何だと思いますか? お金でしょうか? 私は個人的にはお金は(最低限のもの以外)残さない方がいいくらいに思っています。いい暮らしをしたければ、自分で稼ぐ。これが資本主義社会の原則だと思います。今まで数十年に渡って日本の経済が停滞しているのは、高齢者の方が財産を子どもに残すために、あまり使わずに貯め込んでいることも要因の1つになっているのではないでしょうか。
優しさや思いやり、社交性、そして逆境に負けない強さ等、人間性の部分も親が子どもに残してあげられることの1つだと思います。 世の中を生きていく上で、当然これもあった方がいいに決まっています。
お金を稼げるようにしてあげること、人間性を鍛えること、これらは結局ある1つのところに行きつくと思います。それは、子どもに対して、どれだけ的確に、時期に応じた「教育」を受けさせてあげられるかということです。私は、親の最大の使命は、子どもにきちんとした教育を施し、それを子どもたちの中に財産として残してあげることだと考えています。それさえタイミングを間違えずにきちんとしてあげられれば、親無き後も、子どもたちは立派に成長していけるのではないでしょうか?
では、「教育」とは何を指すのか? まずは、家庭での教育が一番重要だと思います。人に対する優しさや粘り強さ等、生きていく上で最も重要な資質と、挨拶をするとか自分のことは自分でするとかの基本動作の習慣は、小学校入学前にほぼ出来上がってしまうというのが教育界の通説です。読み書きや計算の基本部分も、家庭できちんと習慣づけをした子どもとそうでない子どもは、差がついているでしょう。具体的には、親が本を読むのが好きな家庭の子どもは、放っておいても読書の習慣がつくというようなレベルの話だと思います。
ところが最近の若いお母さんたちの中には、幼稚園の先生に「うちの子はまだ挨拶ができないんですよ! どんな指導しているんですか?」とクレームをつけたり、小学校入学段階で勉強についていけないと学校の先生の責任を追求したりというようなケースが増えているそうです。そのあたりの人としての基本動作や、勉強の習慣の部分は、まず親の責任であると考えて取り組まないと、子どもが可哀想な思いをしてしまうケースが多いのです。
小学校(特に低学年)の担任の先生の当たりはずれは、正直大きいと思います。学級崩壊が起きていたり、漢字・計算等の基礎学力をつけるのが下手な先生にあたると、よほど親が気をつけていないと、あっという間に落ちこぼれてしまいます。この時期に一度ついていけなくなってしまうと、挽回するのに相当労力を要します。私は、この時期に珠算や公文式等の基礎反復学習をさせることはとても有効だと考えています。勉強の習慣と解くスピードは確実につきます。(確実性と考える力は指導者の力量によって差がつきます)
1つの節目は小学校4年生です。中学受験をするのかしないのか、という大きな選択があります。受験をするのであれば、塾選びがとても重要です。子どもによって合う合わないもあるので、ネームバリューや評判だけで選ばすに、実際に体験授業を受けたり、責任者とじっくり話をしたりして、慎重に選ぶ必要があります。中学受験に向けてスタートをうまく切れるかどうかは、塾選びの成否でほぼ決まってしまうと思います。いかに我が子に合っていて、成果につながる塾を選ぶかがポイントです。
それは中学生や高校生になっても同じことです。ある程度自分で塾を選ぶことができるようになってきますが、単に仲の良い友だちが行っているからとか、楽しく授業が受けられるからとか、そんな理由だけで決めていないかどうかを保護者が確認する必要があるでしょう。
塾でそれなりの指導を受けるためには、ある程度の支出は覚悟しなくてはなりません。しかし、無駄な費用を払う必要はまったくありません。保護者の方は、常に「費用対効果」を考えながら、決断をしていくようにしてください。一般的には、入塾後に様々理由をつけて「オプション授業」を取らせる塾、素人同然の教室長が運営していて、(力がつくつかない以前に)困った時に頼りにならないような塾は、費用対効果が低くなります。そういう意味では、大手塾はもう限界に来ていると思います。一部の有能な講師が継続的に担当してくれるのであればいのですが、残念ながらそういう講師と出会える確率は、非常に低くなってきています。
学校選びについても同様です。特に私立に行かせる場合は、この費用を払うだけの価値がその学校にあるかどうかを真剣に考えてから決断してください。本当に我が子にとって、それが良い選択だと思うのであれば、多少無理してでも費用を工面する必要があると思います。極論ですが、私はそれこそが「究極の親の役目」なのではないかと考えている次第です。
子どもの教育費はトータルで考えるべき<その1>
- 2013年5月29日 10:24 AM
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「うちはお金がないので、都立にしか行かせられないんです」
今までに、何度も保護者の方から聞かされたことがあるフレーズです。しかし、生徒の学力の状況と将来の方向性(志望)によっては、この命題が必ず真だとは限らないのが、進学の難しいところなのです。
大学受験でそれなりのレベルのところを目指すとなると、どんなに優秀な生徒であっても(いや優秀であればあるほど)塾や予備校なしでの受験は難しいと思います。塾・予備校の選び方や、科目の取り方にもよりますが、だいたい月に2~3万円、講習会も入れると年間に50万円は下らないでしょう。万一、浪人でもしようものなら、年間100万円近くが確実に出ていきます。
一方、付属高校に進めば、まず塾通いの必要はありませんし、(普通に頑張っていければ)現役での大学進学が約束されているわけです。3年間(あるいは4年間)トータルで見たら、「結局、私立に行かせた方が安くついたのに…」という事例は(私の周りだけでも)山のようにあります。
高校を選ぶ段階で、保護者の方がここまで考えられているケースはとても少ないのが実状です。もちろん、どうしても国立大学で行きたい大学があるとか、積極的な理由で都立(公立)高校に行きたいという場合はあまり問題がないわけです。早慶やMARCHレベルの大学に行きたい生徒で、本当は付属高校に行きたいのに、目先の費用を惜しんで仕方なく都立(公立)に行く(行かせる)というようなケースは、往々にしてそういうことになってしまうことが多いということです。
我々も、中3の段階で、大学受験に向かないと感じる生徒(英語がからっきしダメな生徒、自分で計画立てて受験勉強をできない生徒、要領が悪い生徒など…)については、ハッキリとそういう伝え方をすることもあります。「そういうことであれば、付属高校を検討した方がいいと思う」と。「家計的にちょっと…」とおっしゃる方も、前述のような話をさせていただき、大学受験では厳しいと予測される理由を明確にお伝えすると、だいたいご納得いただけるケースが多いです。
ただ、私が一番お伝えしたいことは、そういうことではありません。
(次回に続く…)
子どもと家計の話をきちんとしよう!
- 2013年5月28日 11:11 AM
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公立高校の授業料無料制度に所得の条件がついたり、幼児教育の無償化や海外留学生への支給型奨学金が検討されていること等により、国の教育財政・税金の使い道についての議論が活発になっています。(このブログでも今まで様々取り上げてきました)
しかしその前に、家庭としての教育財政(政治ではないですが…)の方針をしっかりと考えておく必要があるのではないでしょうか?
私が長いこと塾の教師をやっていて一番感じるのは、保護者は早いうちから子どもの将来を見越した教育計画を立てるべきだし、もっと子どもと家計・お金に関する話をきちんとするべきだということです。
具体的には、子どもが小学校3年生の時(遅くとも4年生になる前)には、中学受験をするかどうかを決めなくてはなりませんし、それに向けて、塾の費用や私立に通わせるための費用が切迫するのであれば、もっと早い時期から貯蓄をしておくなり、学資保険等を検討するべきでしょう。子育てをされてきた方はよくお分かりだと思いますが、子どもが小さいうちでないと、なかなか教育資金は貯められないのです。
一番最悪だと感じるのは、子どもが中3になって高校受験の受験校を決める段階になって初めて、「うちはお金がないので都立(公立)しか行かせられないの」と言うようなケースです。中には、子どもが早い段階から私立の附属高校等を目指して頑張っていたのに、受験直前にその事実を突き付けられて、すっかりやる気がなくなってしまったようなケースもありました。もし本当にそうであるならば、少なくとも子どもが中学校に入る段階ではきちんと伝えておくべきでしょうし、普段から折に触れて、家計の状況についてきちんと話をしておく必要があると思います。どうも日本の家庭は、子どもとお金の話をするのがタブーのような風潮があります。
ここ数年(数十年)の経済状況により、父親が会社で急にリストラされたり、自営がまったくうまく行かなくなったりと、私も今までに様々な家庭の状況を見てきました。そうなると、計画していたことが崩れてしまい、子どもの教育費をどうしても削らなくてはならない場合も出てくるでしょう。そんな時こそ、子どもに隠さないで、きちんと話をするべきだと思うのです。子どもなりに、そのあたりのことは理解できますし、両親が真剣に自分のことを考えてくれていることが伝われば、少なくともそのことが理由で道をはずすようなことはありません。むしろ、自分に隠していたことに対して不信感を持つ子どもの方が多いのです。
以上のような状況をきちんと踏まえた上での話になりますが、どうも最近の保護者の皆さんは、費用面において目の前のことだけに目が行きすぎているように感じます。
(次回に続く…)
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