GS進学教室
大学の推薦入試で学力試験が必修に…<その11>
- 2017年5月27日 2:54 PM
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すっかり話が逸れてしまった感じがしますが、私がお伝えしたかったことは、付属高校には様々なメリット・デメリットがあるので、そのあたりをきちんと理解した上で学校を選択するべきだということです。もちろん、大学受験があるかないかという部分が一番大きいわけですが、勉強以外のやりたいこと、将来の方向性、人間関係等、様々なことを考慮する必要があります。生徒本人の学力・性格・タイプによるところも大きいと思います。都立高校等進学校に向くタイプや、付属高校に向くタイプは確実に存在します。将来、どうしても国立大学!という生徒は、進学校に進むしかありません。最近の状況を考えると、まず都立進学重点校が候補に上がります。どうしても行きたい私立大学(学部)があり、その大学に付属高校がある場合は前向きに検討するべきでしょう。私のように、スポーツで常に全国大会を狙うくらいの活動をしたい場合は、やはり付属高校がお勧めです。そのことを考える際に、3年後からは推薦入試でもある程度学力が要求されるようになる可能性が高いということは頭に入れておく必要があります。
特に小6・中3の受験生は、そろそろこのあたりの最終結論を出さなくてはならない時期となります。GSの生徒たちの中でも見受けられるのですが、この時期になっても、本人の自覚や家庭でのコミュニケーションが不足しているケースがあります。夏の前には明確な方向性を出さなくてはなりません。そのためには、学校を見に行ったり調べたりして、将来のことを踏まえて様々なことを真剣に考え、相談していただく必要があります。「まだ将来のことはよく分からないので…」などと、他人事みたいなことを言わないでください。もちろん、将来の夢や希望職業等は、高校・大学に進学してからいくらでも変わる可能性はあります。しかし、今学校選びの段階で、真剣に考えて家庭の中での共通認識を確立しておかないと、将来後悔してしまう場合があると思います。
大学の推薦入試で学力試験が必修に…<その10>
- 2017年5月26日 1:33 PM
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これもまた余談ですが、私はこんな仕事をするようになったために、学校の先生方を対象とした講演・研修に携わることが多くなりました。私学がほとんどですが、都立中高にも何度かお邪魔したことがあります。母校の高校が共学化・中学校併設の流れで動いていた時に、私がコンサル的な立場で呼ばれて、先生方の研修をさせていただいたことがあります。その頃は、当時お世話になった先生方もかなりいらっしゃったので(今はもうほとんどいません)、とても気まずい思いをしました。(自分が教わっていた先生方から、「先生!」と呼ばれる場面を想像してください!) 大学にも1度呼ばれて、大学3年生を対象とした就活講演をさせていただいたこともありました。そういう部分では、母校に少しは恩返しができているのではないかと思います。
大学入学後の後悔としては、もう少し真面目に専門科目の勉強をしておけばよかったということです。法学部に入学した当初は、ご多分に漏れず、司法試験を受けようと思っていました。しかし、最初の1週間で挫折をしました。(早っ!) 司法試験のサークルをいくつか覗きに行きましたが、ひと言で言うと「お呼びでない」という感じでした。「4年間他のことをほとんど犠牲にしてそれに打ち込んだとしても、競争率は50倍以上だし、受かる保証はどこにもない」というようなことを言われた記憶があります。(今になってみると、それで本気度を試されていたのだと思いますが…) 前述した通り、学費を自分で稼ぐためにかなりアルバイトをしなくてはいけない状況がありましたし、バレーボールもどうしても続けたかったので、無理だという結論に至りました。まぁ、時間があったとしても難しかったと思いますが… それで、教員試験と公務員試験にシフトすることを早々と決めて、そちらの勉強はかなりしましたが、法律の専門科目は単位を効率的に取るモードに突入してしまったのです。出席を取らない科目がほとんどだったので、(専門科目は)授業にもほとんど出ていません。テキストもすべて購入しましたが、1度も開いていないものが結構あります。(なかなか捨てられなくて、今も持っているものが多いです) それでも、テストは卒なくこなしてAをたくさんもらいましたが…
今になって振り返ると、「何てもったいないことをしたのだろう…」と強く思います。あんなにすばらしい環境が与えられて、勉強しようと思えばいくらでもできたのに、自ら放棄していたのですから… 許されるのであれば、今からもう1度受け直したいくらいです。
(次回に続く…)
大学の推薦入試で学力試験が必修に…<その9>
- 2017年5月25日 6:55 PM
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余談ですが、GSの保護者の方の中に、同じ高校の体育会系の先輩・後輩が何人かいらっしゃいます。昔の習性で、お会いした時に、つい直立不動で「チワッス!」と言ってしまいそうになります(笑)。飲みに行ったりすると、昔話に花が咲きます。ほとんどが先生ネタです。あと、私の教え子で、同じ高校のバレー部に入部した者も何名かいます。OB会で会ってしまったこともありますし、正に直々の後輩になるわけです…
ということで、高校の3年間はとても充実した日々を送ることができました。ハードな部活を最後まで続けながら、自分なりには勉強との両立もきっちりやりきれたと思えたからです。その結果、高校受験を決意した時から決めていた、法学部へ進学するという目標を達成できたことは自分にとって大きかったです。
しかし、一番の成果は、体力と精神力が徹底的に鍛えられたことです。この歳になっても、(やや肥満を除けば)健康面・体力面の不安はまったくありません。講習会等で長時間授業が続いても、ハイテンションで全然大丈夫です。まだまだ生徒たちには負けません。この歳になっても体力に自信があるのは、あの3年間で鍛えられたおかげです。これは若い頃も含めてですが、何事にも動じなくなったような気がします。どんなに大変な場面でも、辛く苦しくても、「あの頃に較べれば楽勝 -。-)y」と思える自分がいます。理不尽なことに耐えることも身についています。今振り返ってみると、打たれ強くなったことが一番の財産だと感じています。立場が上がっても、下積みや雑用を率先してやってしまうという習性がなかなか抜けないのには困りましたが…
ということで、付属高校に進学したことは(私にとっては)良かったと思っていますが、後悔が残っているとしたら、大学に入学してからのことです。
(次回に続く…)
大学の推薦入試で学力試験が必修に…<その8>
- 2017年5月24日 7:24 PM
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前述した通り、私は大学の法学部に進学したかったので、その付属高校に進学することにしました。バレーボールの全国大会にも出たかったけど、それはあくまでも優先順位2番目です。部活をハードにやっていたから希望の学部に進学できなかったというのでは、まったく意味がありませんし、無理して通わせてくれた両親に対しても申し訳が立ちません。自分の中では、そこだけは絶対に譲らないと決めていました。
調べたところ、1学年約500人のうち、法学部法律学科に進学できるのは毎年80名程度。年に5回の定期テストの結果ですべて決まります。先生に確認したところ、全員が法学部進学を希望するわけではないので、常に2桁順位にいれば大丈夫だろうとのことでした。学期ごとにクラス内順位、年度ごとに学年順位を教えてもらえたので、それを確認しながら、圏内から外れたら部活を辞めることも考えなければいけないと覚悟していました。
結果を先に書いてしまえば、1年生の時に学年で50~60番、2年生で60~70番、3年生で80~90番とジリジリ順位を下げましたが、何とか滑り込むことができました。
助かったことが2つあります。まず、周りが驚くほど勉強していなかった…(笑)。噂には聞いていましたが、部活をやっていない連中は、それ以上に遊びまくっていました。免許を取ることも禁止されていなかったので、1年生で原付、3年生で車の免許を取って乗り回している者も少なくありませんでした。当時は男子校でしたが、他校の女の子を追いかけ回している者も結構いました… そういう連中を見ていて、勉強でもこの連中には絶対に負けたくないと強く思いました。
もう1つは、今はどうか分からないのですが、当時は14科目のうち体育が3科目もあったことです。体育と格技(私は剣道)と保健理論でした。これらの科目は、体育教官の皆様のおかげて(笑)、かなり高い得点をいただいていた記憶があります。平均が60~70点くらいの中、100点近い点数をいただければ、大学進学もかなり有利になるわけです。
振り返ってみると、あんなにハードな生活をしていたのに(学校に一番早く来て一番最後までいたはず)、帰宅後も勉強はかなりやったと思います。授業の予復習は毎日コンスタントにやっていましたし、テスト前は徹夜に近い状況で勉強していた記憶があります。(テスト中も部活はやっていたので、よく体力が持ったなぁと改めて思います) 時間が限られていたので、勉強の効率・要領を徹底的に追求していました。やるべきことを徹底的にやると同時に、やらないと決めたことはまったく手をつけませんでした。授業中も、聞いていても無駄だと思った科目は、睡眠の時間と決めていました。辞書を3冊常備しておいて、積んで枕にしていました。(体育会の生徒たちは、それが許された時代でした。もちろん、先生によりましたが…)
高校の3年間を振り返ってみると、勉強に関しても、やるべきことはすべてやりきったと言えます。
(次回に続く…)
大学の推薦入試で学力試験が必修に…<その7>
- 2017年5月23日 4:10 PM
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私が付属高校で得られたものは、勉強も部活(スポーツ)も徹底的にやりきれたことの自信です。
入学後すぐに(正確に言うと入学前から少し)バレー部に入って活動が始まりましたが、1週間で後悔することになります…
私は中学校ではチームのキャプテンでエースでしたが(でもあまり女の子にはモテなかった…)、高校に入学したら一番下手くそな位置付けでした。当時、身長は180cm近くあって(今は180を余裕で超えています)、中学校では一番大きい方だったのですが、高校では190cmクラスがゴロゴロいました。一番驚いたのは、食べることに関してでした。自分は結構大食漢だと思っていたのですが、合宿等で自分が一番食べる量が少ないということに気付いて愕然としました。周りはみんな、それこそどんぶり飯3杯を当たり前に平らげ、さんまを頭から骨ごとバリバリ食ってしまうような連中でした。最初は、食べる量のノルマがこなせず、泣きながら詰め込んでいた記憶があります。そのおかげで、今の食欲・体型があるわけですが…
そんなわけで、最初は基礎体力をつけることが中心で、しばらくはボール拾いや雑用しかやらせてもらえない状態が続きました。しかし、あまりにも忙しすぎて、「何のためにバレー部に入ったのだろう…?」というような疑問を感じる暇もないまま、時が過ぎて行きました。
<高校での1日の流れ(通常時)>
7:15 集合・清掃・練習準備
7:30~ 8:40 朝練習
8:50~ 授業開始
12:00~13:00 昼練習
15:20 授業終了
15:40~ 練習開始
20:00頃 練習終了
昼休みにも練習があるため、弁当は2時間目が終わった後10分で食べることになっていました。そうすると午後お腹が空いてどうしようもなくなるので、途中からは弁当を2食分作ってもらい、5時間目が終わった後に2個目を食べていました。
毎日、練習が終わって家に帰ると夜9時過ぎでした。翌日6時半には家を出て行くので、なかなかハードな毎日です。
基本的に、日曜日や夏休み等も休みはほとんどありません。正月は元旦の朝から練習をしていました。(年間で練習がなかったのは数日だけだったと思います) 年に3回は合宿があるのですが、実業団のチーム(日本鋼管とかコスモ石油とか)の体育館や宿泊施設を使わせてもらって、(元)全日本の選手たちも手伝いに来てくれたりするような至れり尽くせりの環境の中で、それこそ早朝から深夜まで練習をしていました。それはそれはハードで、私も夏合宿の最中にぶっ倒れて、救急車で病院に運ばれたこともありました…
そう言えば、小平の日立の体育館が近かったので、時々お邪魔していました。江上さん、三屋さん、中田さんというビッグネームの様子を間近で見て、モチベーションが上がった記憶があります。全日本女子の国際試合のボールキーパーをさせていただいたこともありました。
決して大袈裟ではなく、日本中を探しても、自分たち以上に練習をしていたチームはなかったのではないかと思っています。それでも、その数年前に較べたらだいぶ楽になっていたそうなので、先輩たちはどんな生活をしていたのか想像がつきません。(オリンピックで金メダルを取ったような有名な先輩たちがたくさんいます…)
それでも、私は3年間全国大会には行けていないのです。春の高校バレーの代表決定戦で、あと1点が取れず出場を逃したという経験をしました。関東大会には当然のように出ていますが、とにかく全国を目指して3年間やっていたので、最後の大会(インターハイ予選)で負けた時の悔しさ・焦燥感は言葉では語り尽くせません。
さて、問題は勉強です。
(次回に続く…)
大学の推薦入試で学力試験が必修に…<その6>
- 2017年5月22日 12:49 PM
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私が付属高校を選択したのはとても単純な理由です。私が中学生の時に住んでいた場所のすぐそばに、その大学が移転して来たからです。小学生の頃から漠然と法律を勉強したいと考えていたのですが、その大学は法学部が有名な大学だったため、「これだ!」と思いました。電車で1駅、原チャリで10分という場所だったので、何か運命的なものを感じました(笑)。とにかく、大学は近い方がいいだろうと考えたこともあったと思います。(何て単純…)
「その大学のその学部に入るためにはどうしたらいいのだろう?」と考えた時に、自分には付属高校に行く選択肢しか浮かびませんでした。中学生の時に早くも、自分が大学受験で入るのは無理だということを自覚していたのだと思います。また、私は中学校の部活でバレーボールをやっていたのですが、その付属高校がバレーボールが強く、全国大会の常連校(少し前の時代は全国優勝も!)だったこともポジティブファクターでした。(数年後、そんなに甘い世界ではないことを嫌と言う程知ることになるわけですが…)
高校は、大学よりは少し遠くなるのですが、それでも家から45分ほどで行ける場所でしたので、あまり問題ではありませんでした。一番問題だったのは、金銭的な問題でした。当時家族4人で2部屋の都営住宅に住んでいる状況で、経済的に余裕がある状況ではありませんでした。当然、親は都立高校に進学して欲しいと考えていました。中3の時に親と相談した時に、「高校は私立でも何とかしてあげられるけど、大学の分は難しい」と言われました。「それなら、大学の学費はアルバイトをして自分で全部払うから…」ということで、納得してもらった経緯があります。(実際に、大学の学費は4年間すべて自分で払いました)
あっ、あと1つ問題がありました。学力です( ;∀;)。何しろ、中学校の内申で常に5が取れるのは体育しかなく、ほとんどの科目が4で、音楽や美術など3も混じっている状況でした。 前述した理由により、塾に通わせてもらえなかったので、自分で勉強するしかないわけですが、秋の時点で過去問を解いても当然まったく点数を取れず、何をどうやって勉強したらいいのか分からないため、とても苦労していました。(そういう意味では、うちの生徒たちを見ていると、本当に恵まれているなぁと羨ましく感じます)
しかも、入試の1週間前にインフルエンザを発症して寝込んだりして、なかなかドキドキものの入試となりましたが、何とか合格をいただくことができました。ちなみに、その時滑り止めとして受験したK高校で、同僚のO先生と初めて出会ったのでした…
(次回に続く…)
大学の推薦入試で学力試験が必修に…<その5>
- 2017年5月20日 1:04 PM
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「大学では付属高校上がりの学生が一番学力が低いと言われているのに、そんなの許せない!」という怒りの声が聞こえて来そうですね… はい、確かにそれはその通りだと思います。胸を張って言うことではありませんが、私自身がそのことを身をもって経験しています。
私は付属高校出身ですが、自分が進学した大学の学部には、一般受験をしていたら絶対に合格できていないという自信があります。(どんな自信だ!?) 大学入学後も、特に英語において他の学生たちとの学力差を痛いほど感じました。大学受験をしているかどうかで、こんなにも違うんだということを改めて理解しました。周りに「付属の奴らほんとアホやな~!」とか言われていましたが、それは事実ですので、みんな言われるがままでした。
ただし、面白いと言ったら不謹慎なのですが、大学での成績は全体的に付属高校上がりの学生は良かったと思います。(私も悪くなかったはずです。あまり授業に出ていなかったのに、Aが多かった記憶が…) なぜかと言うと、情報ネットワークの部分で圧倒的に強かったからです。何しろ、高校3年生のうちに「これを取れ! 楽勝講義一覧」なるものが回って来たくらいですから… 私は第2外国語で中国語を取ったのですが、これもそこでの情報で勧められていたからです。一般教養や専門科目についても、出席を取らない授業、単位を取りやすい(Aを取りやすい)授業、テストで何でも持ち込み可の授業を中心に選択しました。
授業にあまり出ていないためテスト前に困るわけですが、そこでも付属生の結束の強さ(!?)が発揮されます。一声かければ、ほぼすべての授業のノートが手元に揃います。もちろん無料でというわけには行きませんが、学食で1回「大盛りカツカレー」を奢ればだいたいOKです(笑)。
英語や中国語については、テキストの訳本も出回っていました。ほとんどのテキストの訳本が手元にあったと思います。授業中に指名されても、それを盗み見ればだいたい答えられてしまうわけです。1度、英語の訳が完璧すぎたらしく、先生に訝しがられたことがありました。それ以降は、少し言葉を変えたり、わざと間違えたりして答えるようになりました…
そんな私が唯一真面目に取り組んだのは、教職課程の科目です。通常の授業のプラスして、週に4コマくらい多く取らなくてはならないのですが、とても楽しかった記憶があります。出席を取る授業が多かったこともありますが、真面目に取り組みました。教育実習にも行きましたし、無事に教員免許も取れました。ただし、今の仕事をする上では、教員免許は直接的にはあまり役に立っているとは思いません。私の場合、塾講師のアルバイト方が教育実習より先だったので、教育実習で生徒たちに「塾の先生みたい…」と言われました。なかなか鋭いですね…
おそらく、私のこんな告白を読んでしまうと、「我が子は絶対に付属高校には行かせたくない!」と感じる保護者の方が多いのではないかと思います。ある意味、それは正しい感覚です。しかし、私は自分が歩んで来た道をまったく後悔していませんし、付属高校だからこそできたこと、得られたこともたくさんあって、その経験がなければ今の私はなかったと感じる部分も結構あります。
(次回に続く…)
大学の推薦入試で学力試験が必修に…<その4>
- 2017年5月18日 9:29 AM
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毎日、新たな情報が判明します。
「大学入学希望者学力評価テスト」が、「大学入学共通テスト」という名称に変更になりました。文科省としては、受験生全員に受けてもらうという意味合いを強めるために「共通」という言葉にこだわったのだと思いますが、我々の世代はどうしても「共通1次」を連想してしまうので、なんだかなぁ…と感じてしまいます。ただ、今回も後ろに(仮称)とついているので、まだ変更となる可能性はありますね…
ネットの掲示版等でも、指定校推薦や付属高校の生徒にも(入試レベルの)学力試験が義務付けられるという情報が拡散しているものもあり、巷ではちょっとしたプチパニックが起こっているようです。
文科省は、この部分(指定校推薦や付属高校からの推薦)について、今回の報道発表でははっきりと触れていませんが、私が確認した限りにおいては、学力試験義務付けの対象外だという認識です。
なぜかと言うと、指定校推薦や付属高校からの推薦は、「大学入試」ではないからです。これらの推薦において、生徒の選抜決定権は大学にはありません。各高校に人数の枠を与えるところまでは大学の裁量ですが、その枠にどの生徒を推薦するかは各高校の専権事項です。高校が決定した生徒については、余程のこと(法に触れるような行いをしたとか)がない限り大学側が不合格にすることはありません。
つまり、「この生徒は、お宅の大学の学生として相応しい学力を有していますよ」と、高校側に学力を担保する責任がある(そういう生徒を送り込む)という「建て前」になっているため、大学入試の改革に伴う大学側の努力義務の縛りからは外れると解釈されているわけです。
AO入試や公募の推薦入試は、高校ごとの人数枠もありませんし、あくまでも大学側に生徒の選択権がある形になっているので、きちんと学力試験を課して、相応しい生徒を選んでくださいよという論理になるわけです。
ただし、今回の推薦入試の改革によって、指定校推薦の人数枠が大きく変わって来る可能性はあるかもしれません。どちらの可能性も考えられますね…
ケース1) AO入試や推薦入試がそんな面倒くさいことになるのであれば、学力試験が義務付けられない指定校推薦の枠を増やして、そこで学生を確保してしまおうと大学側が考える。
ケース2) 文科省の学力試験を義務付けろというプレッシャー(正確に言うと補助金を減らすぞというプレッシャー)に負けて、指定校推薦の枠を撤廃したり、減らしたりする。
いずれにしても、今回の大学入試改革や推薦入試の改革において蚊帳の外にいるのは、大学の付属高校の生徒のみということになります。
(次回に続く…)
大学の推薦入試で学力試験が必修に…<その3>
- 2017年5月17日 1:01 PM
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昨日ブログで書いたことが早くも覆ることになりました。昨日文科省から新たに公表された情報で、「高校基礎学力テスト」の導入が廃止されることが判明しました。問題の素案まで公表されていて、2年後の導入に向けて具体的に進捗していたと思っていたので、ちょっと驚きました。
その代替として、「高校生のための学びの基礎診断」と名前を変えて、民間業者のテストや検定を導入することも併せて公表されました。希望する民間業者に対しての説明会を早速5月中に実施するという、すばらしくスピード感溢れる仕事ぶりです(笑)。誰の目にも明らかですが、国が「高校基礎学力テスト」の作成・運用をして行くことが物理的に無理だという結論に至ったので、民間に丸投げしてしまおうということです。これはある意味正しい判断だったと思います。
「大学入学希望者学力評価テスト」の方も、当初の計画がだいぶ崩れて、すっかり腰砕け状態になって来ています。英語はやはり民間のテストに丸投げ、国語と数学も数十字程度の記述を何問か出題するという程度の変更になりそうです。理科と社会に至っては、今までとほとんど変わらないのではないかと言われています。これらについても、作問・採点・運用を考えた時に、物理的に無理があるということがすべての根底にあります。今までのセンター試験は、マークシート→機械採点だったので、あんな(正に超人的な)スケジュールで入試を実施することができていたのです。
この変更に伴い、推薦入試・AO入試に義務付ける学力試験としては、使用ができないことになりそうです。(であれば、何のためにこの民間テストを導入するのかが、まったく意味不明となりますが…)
今回文科省が推薦入試・AO入試について公表した方針を再度まとめてみます。
〇今まで、推薦入試・AO入試では学力試験を免除していて、高校の成績等で基礎学力を把握するよう求めて来た。
〇2020年の大学入試改革に合わせて、推薦入試・AO入試においても、学力試験を義務付けることとする。
〇AO入試という名称を廃止し、「総合型選抜」などと改める。
〇実施するテストは、「大学入学希望者学力評価テスト」か「大学で独自に作成する学力テスト」のどちらかとする。
(当然、「大学入学希望者学力評価テスト」の結果を使用する場合は、1月まで合格が確定できないことになるので、少しでも早く入学者を確保したい各大学は、独自の学力テストを作成することになると思います)
ある意味、文科省の考えていることは明確です。「大学に入学する以上、(ペーパーテストでの)一定の学力を身につけてくださいよ」ということです。さて、ここで非常に気になることがありますよね? (この2日間のブログの内容を踏まえて、この部分についての問い合わせも2件ありました)「 指定校推薦や付属高校からの推薦入学者に対しても、学力試験が義務付けられるようになるのか…?」ということです。
(次回に続く…)
大学の推薦入試で学力試験が必修に…<その2>
- 2017年5月16日 1:11 PM
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大学生の数が増えていることに加えて、半数近くの学生が学力試験を伴う一般入試を経ていないのですから、大学生の学力が低下しているのはある意味当然だと思います。文科省としてもさすがにそのことに危機感を持っていて、2020年の大学入試改革に合わせて、推薦入試の改革も一気に進めてしまおうと考えたわけです。
ただ、実際にどのような形になるのかは、まだ不透明な部分が多いです。センター試験に代わる「大学入学希望者学力評価テスト」が義務付けられることは、テスト実施の時期からしてもあり得ません。かと言って、大学ごとに推薦入試用の学力試験を作成して…ということにもならないでしょう。手間がかかり過ぎます。
そこで脚光を浴びることになるであろうテストが、2020年から新たに導入れるもう1つのテストです。あまり知られていないのですが、「高等学校基礎学力テスト」と言って、高校で学習した範囲の基本的な学力が定着しているかどうかを確認するためのテストです。当面、英・数・国の3教科のみとなります。
今までのセンター試験のような選択問題に加えて、要約や自分の考えを書く記述問題も出題されます。「大学入学希望者学力評価テスト」に較べると基本的な問題が多く、基礎学力がどのくらい定着しているかを測ることを目的としています。文科省も当初から、大学の推薦入試や専門学校・就職を目指す生徒に受験させることを想定していたようです。「各大学の推薦入試において、合格者はこのテストを受験して一定の成績を修めていることを条件とする」というような縛りを課すことができるようになるわけです。
このテストは、複数回受けられるような形を想定しているようで、高2の秋から受験できるようになる案が有力です。当然、その時点でカリキュラム的に対応可能な出題内容になります。
まとめて言うと、推薦入試を考えている生徒は、今まで以上に早い段階で本格的な動きを取らないといけなくなると思います。「高等学校基礎学力テスト」はそんなに難しい内容ではないため、きちんと対策をすれば点数を取ることはそんなに難しくないと思います。ただし、今までのように高3の夏頃までスポーツや他のことに熱中していて、まったく受験勉強をしていなかったような生徒は、今後苦しくなっていくと思います。今までだとAO入試で面接と小論文のみで合格となったケースが結構あったのですが、それが許されなくなるということです。
(次回に続く…)
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