GS進学教室
都立高校推薦入試応募者数確定!
- 2013年1月25日 11:38 AM
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都立高校推薦入試の出願が出揃いました。昨日の夜中に、都教委から応募状況が発表になりました(これもツイッターで情報が入ったため、リアルタイムで確認できました)が、正直驚きました。例年と較べて多少出願者数は減りましたが、微減に留まったのです。(昨年31,239→今年29,492人 5.6%減) 少子化に伴い、高校の定員も減らしているため、実質倍率は上がっている状況なのです。(昨年2.9倍→今年3.2倍)
今年から全校で、面接・作文に加えて、集団討論が実施されることになり、ほとんどの高校で入試が2日間に渡って行われることになりました。受検生の負担がかなり増したため、応募者はかなり減るのではないかと言われていました。私は、2割程度は減るのではないかと予測していました。蓋を開けてみたら、5.6%減というのは誤差の範囲で、やはり都立人気は強いなぁというのが実感です。今年も、都内の中3在籍生徒の38%が出願したことになります。
全体的には、女子の方が応募者数が多くなっています。普通科だけの平均倍率で見ると、男子が3倍、女子が3.9倍です。学校別に倍率の差はありますが、あまり全体的な傾向は認められません。トップは新宿高校で実質9.6倍(今まで記憶にない高倍率です)の争いです。私がとても気になっているのは、中高一貫校の入試です。もともと全体の定員が少ないために、推薦入試の枠がとても少ないのです。例えば、大泉の女子は定員8名に対して応募が9名! つまり、1人だけ落とされるということです。(都立の推薦入試は定員以上に合格者を出すことはありません) まして今年は集団討論があります。男女別に討論をするとしたら(9人でやるのか、2グループに分けるのかわかりませんが)、「この中で1人だけ落とされるのか…」と思いながら討論を進めるわけで、受検生たちの心中を察すると胸が痛みます。ペーパーテストなら敵が見えにくいため、あまりそういう気持ちを持たずに済みますが、集団討論では否応なくお互いに顔を見合わせて戦わなくてはなりません。つい、足の引っ張り合いをしたくなったりしないかな… 誰だ、こんな入試の形式を考えたのは!
推薦入試に向けては、都教委の対応があまりにもひどいことは以前にも書きました。推薦入試(特に集団討論)の実施マニュアルを公開すると言っていましたが、結局何もないまま入試に突入してしまいます。(今度の日曜日が入試本番です) 都教委に問合せをすると、「詳細は高校に聞いてくれ」と言われるのですが、高校側は「都教委からの説明がなくてよく分からない」と答えたりしています。(禅問答みたい…) 直前になって、司会を誰がやるかとか、グループ分けをどうするかとか、細かい情報が出始めていますが、高校によってマチマチだったり、同じ高校の情報が伝わっている生徒と伝わっていない生徒がいたりして、不公平極まりない状態です。
生徒たちに、学校での練習の様子等を聞くと、かなり「ぶっつけ本番」で臨む生徒たちもいるようです。作文もほとんど練習していなくて、時間内にマス目を埋められなかったり、「集団討論って何それ?」と言っている生徒がいたり… 負担が重くなるので、推薦入試を回避する生徒が多くなると考えていましたが、もしかすると、一般の生徒たちは、負担が重くなる程には対策を立てていないのかもしれません。中学校の先生も含めて、ほとんど内申点の順番で合格者がきまっていた昨年までと同じつもりでいるのかもしれません。(今年は内申の比重は半分しかありません) まあ、そうなると(ほぼ万全の対策をした)私どもの生徒が有利になるので、あまり目くじらを立てる必要はないのかもしれませんが…
正直に言うと、塾としては、中学校の先生にはおとなしくしていただいていた方がありがたい場合もあります。特に、面接や集団討論の立ち振る舞い・言葉づかいの部分では、「どんな指導をしているのだろう?」と感じる場面が今年も多々ありました。例を挙げると、女子生徒がおじきをする時に、ハウスマヌカンのように前で手を大袈裟に組んでから頭を下げさせたり(確かに、そういう店員さん増えてますけど、面接では逆効果かと…)、高校のことを「貴校」と呼ばせたり(確かにそんなことが書いてあるマニュアル本もありました…)、集団討論ではいかに相手を言い負かすかを考えろと指導したり(おそらく点数は下がります…)、例を挙げたらきりがありません。高校の先生も苦笑していましたが、およそ中学生らしからぬことを直前に仕込もうとするので、生徒たちが混乱してしまうことが多いのです。
いよいよ明後日から、都立高校の戦いの幕が開きます。
号外<進路決定第1号!>
- 2013年1月24日 11:27 AM
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私立高校の推薦入試が続いています。この3日間、毎日誰かが入試に出かけている状況です。当然、並行して合格発表もあります。
本日、第一志望のA推薦(単願)で合格者が出ました。実質倍率3倍を超える厳しい入試でしたが、頑張ってくれました。GSの記念すべき「進路決定第1号」です。
本人は、「進路が決まったけど、最後まで塾の授業に通ってしっかり勉強したい」とのこと。すばらしいと思います。
教育関連で気持ち悪いニュースが多すぎる
- 11:11 AM
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最近、新聞やテレビのニュース(あるいはワイドショー)において、教育に関するものが取り上げられる割合が多くなっています。昨年の大津のいじめ事件に端を発して、様々な問題点が浮き彫りになってきていることと、政権が変わったことにより、政府が特に教育の政策で大きな転換を図ろうとしているためです。
しかし、ここ数日、私はとても気持ち悪い思いをしています。ちょっと信じられないニュースが多いためです。
まず1つ目は、学校の先生の1月末大量退職の問題です。全国的に広がっていますが、特に埼玉県では、110人の先生が1月末付で退職することになりました。なぜ、この時期に多くの先生が辞めるのかピンとこない方もいると思います。簡単に言うと、退職金の額が大きく変わってくるからです。
国家公務員の退職金が減額となる法律が制定されたため、それを基にして決められている地方公務員の退職金も引き下げられることになった都道府県が多いのです。(公立の学校の先生は、都道府県の職員です) その変更が、2月から適用されることになりました。つまり、2月以降に退職するより、1月末で退職した方が、退職金の額がかなり多くなるのです。年齢や勤務年数にもよりますが、だいたい150万円程度減額される場合が多いようです。
学校の年度は、ご存知の通り、4月~3月で運営されているため、普通は3月年度末で退職する先生がほとんどです。しかし、今年は上記の理由により、2ヵ月早く退職を決断した先生がとても多かったのです。埼玉県の110人のうち、30人はクラス担任も持っているそうです。つまり、あと2ヵ月を残して、途中でクラスを投げ出してしまうことになるわけです。確認が取れていませんが、中3生のクラスを担当していて、受験直前の一番大事な時期に突然いなくなってしまう先生もいるかもしれません。各学校で先生の手配で大変な状況になっているようで、ちょっと考えられない事態です。(ちなみに、警察官についても同じような状況が起こっており、自治体によっては「治安維持に影響が出る可能性がある」というコメントを出していたりして、笑えない状況になっています)
しかし、私は先生たちを責める気にはなれません。確かに、教育者としてどうなの?という指摘を免れることはできませんが、定年間際になって、突然150万円もの金額が減らされることになったら(2ヵ月分の給与を相殺しても70万円以上)、自分の老後の生活のことを考えて、実を取る決断をする場合もあると思います。(感情的に納得はできないけど、理解はできるということです)
私が問題だと感じるのは、都道府県の条例や制度の方です。各自治体が国に合わせて追従することはあるべき姿ですが、一般の事務職と同じように、学校の先生についても2月から退職金の引き下げを行えば、どんな事態が起こるかは、火を見るより明らかだったはずです。それを、先生個人の規範意識のせいにしてしまって、今になって「こんな状況になるとは思わなかった」と言っているのは、責任転嫁以外の何ものでもないでしょう。
確かに、公務員は今まで、民間と較べて特に退職金の金額が多かったのは事実です。景気が悪くなり、民間との所得差が広がってきたこともあり、この格差を是正するために、公務員の退職金を大幅に下げることになりました。今後、給与の部分も少しずつ減らされる職種が多いのです。これも理屈としては理解できますが、私の仲間や教え子たちの顔を思い浮かべても、仕事としては面白みはないけど、給料と退職金(あるいは天下りも含めて)のところで旨味があるからという理由で公務員の道を選んだ者が少なくありません。その皆さんの心中を考えると、ちょっと同情を禁じ得ないわけです。(まあ、「民間の厳しさはそんなもんじゃないぞ!」ということも同じくらいに感じているわけですが…)
もう1つは、大阪の体罰による自殺事件の続報で、在校生たちの記者会見についてです。高3生の部活のキャプテンたち8人が、市役所で会見を行いました。(顔は写しませんでしたが、テレビのカメラが入った状態です) 私もテレビで(ダイジェストではありますが)見ましたが、口々に語っている内容は、まず「募集停止をしないで欲しい」「先生たちを異動させないで欲しい」ということ。ここまでは、私も理解はできました。しかしその後、「先生たちは悪くない」「体罰はあったけど、大事なことも教わった」「学校の伝統は今でも間違っていない」… と続いた場面では、画面を正視することができませんでした。あの尾木ママ(ママではありません 念のため)も顔を真っ赤にして怒っていましたが、私もまったく同じ感想を持ちました。生徒たちがすっかり洗脳されてしまっていると感じました。そうでなければ、少なくとも生徒が1人亡くなっている中で、「間違いではなかった」という発言は出てこないでしょう。逆に言えば、(全員ではないにしても)生徒たちもこういう状況だからこそ、あのレベルの体罰が日常的になっていたとも言えるのかもしれません。
私も同じような部活で過ごしてきたのでよく分かりますが、生徒たちは今回の事件とその後の市(特に橋下市長)の対応で、自分たちの高校生活をすべて否定されたように感じてしまっているのだと思います。特に部活のキャプテンたちですから、その傾向がとても強いのです。もし、体罰や勝利至上主義が間違いだったという結論になれば、「自分たちの3年間はいったい何だったのだろう?」ということになってしまうので、どうしてもその結論を認めたくないわけです。(その考え方を心理学の専門用語で言うと、「合理化」と言います)
どう考えても、この記者会見は生徒たちの発案で出てきたものではありません。生徒たちがそういう気持ちを持っていたとしても、誰か知恵をつけた大人が間違いなく存在します。学校の先生なのか、市教委なのか、保護者(OB)なのか… 本当に責められるのは、そちらでしょう。皮肉なことに、この会見が風向きを逆の方向に変えてしまったことも事実です。ネット上で見る限り、(この会見・生徒たち・学校に対して)圧倒的に批判的な意見の方が多くなりました。さらに、この学校の生徒たちがツイッター上で橋下市長に対して(ちょっとここでは書けないような)暴言を発信したり、運動部を中心に集団での飲酒や喫煙の事実が発覚したこともあり、今までの「生徒の肩を持つ空気」が一気に萎んでしまった感があります。私も2日前までは、「橋下さん、ちょっと強引すぎないかな…」と感じていましたが、この会見を聞いて目が覚めました。「徹底的にやらないと、この学校は正常の状態には戻らない」と。
教育に関する議論において、世間的な常識、一般論が通用しなくなっている場面がすごく増えていると思います。多くの人が、事実を注視せず、自分の頭できちんと考えることを最初から放棄し、社会の空気に流されて発言しているように感じます。マスコミの偏向報道も、それを後押ししているようにしか見えません。そのことに対して、私はとても「気持ち悪い」と感じるのです。
都立中応募者数確定!
- 2013年1月23日 2:33 PM
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昨日で都立中の出願が終了し、本日学校ごとの応募者数・倍率が発表となりました。
私はこのブログで、かなり早い段階から応募者数大幅増を予想していましたが、予想通り、応募者数はかなり増えて、昨年比で7.3%の増加となりました。都立中人気がさらに加速していることの証左となりましたが、私立中との併願者も年々増えているため、今年も例年以上に厳しい戦いが予測されています。
多摩地区(市部)の4校トータルの倍率は、男子6.6倍、女子7.4倍となりました。私立と違って、手続き率が高いので、実質7人に1人しか合格できない戦いとなります。(私立で実質倍率7倍という学校はほとんどありません)
<多摩地区の4校の応募倍率 ( )の中は昨年比>
武蔵 男子6.3倍(横ばい) 女子6.0倍(横ばい)
三鷹 男子7.6倍(7%増) 女子7.7倍(15%増)
立川 男子5.5倍(24%増) 女子7.2倍(10%減)
南多摩 男子6.5倍(微減) 女子8.2倍(微増)
今年は、都区部の中学校の応募者数の増減が大変注目されていました。なぜかと言うと、都区部の学校は多摩地区に較べて都立中が設立された時期が早く、昨年までに高校を卒業した生徒がすでに出ているため、大学の合格実績による影響が応募にどう影響するかが注目されていたのです。
<昨年までに卒業生を出している4校の応募倍率 男女計 ( )の中は昨年比>
小石川 昨年7.3倍→今年6.3倍(-152名)
白鴎 昨年8.0倍→今年8.6倍(+96名)
両国 昨年7.7倍→今年8.2倍(+56名)
桜修館 昨年6.7倍→今年9.4倍(+429名)
桜修館が大変なことになりました。当初はあまり受験生が集まらず、苦労した時期もありましたが、今年の急増で受検者数は1500名を突破し、都内でトップとなりました。この不況の影響で私立中組が流れたこと、都立中の合格者数ダントツNo.1の塾がここ2~3年で都区部に多くの校舎を出校し、特に「桜修館シフト」を引いたこと等、様々な要因があると思いますが、一番大きな要因は、「都立中からでも難関大学に合格できる」という認識が広まったことです。2年前は、白鴎だけが卒業生を出しましたが、いきなり現役で東大5名を輩出し、私立の先生方に「白鴎ショック」と言わしめました。昨年、3校が初めて卒業生を出しましたが、その実績が以下の通りです。
平成24年度最難関大学合格実績(現役)
小石川 国公立38名 早慶42名
白鴎 国公立56名 早慶58名
両国 国公立61名 早慶44名
桜修館 国公立33名 早慶63名
いかがでしょうか? 早慶は1人で複数学部合格があるにしても、160名程度の卒業生のうち、これだけの人数が最難関大学に合格していくのです。そこらの私立高校の合格実績と較べると、どれだけ費用対効果が高いかが分かるはずです。
その中でも小石川は、昨年の大学入試の結果が出た後に、「どうしたんだろう?」と言われてしまいました。入る時の難度で言うと武蔵と並んでトップレベルなのに、上記の通り(他の都立中と較べて)今一つの結果だったのです。今年の応募者数減が一番大きいのが小石川なのですが、この部分が影響を与えていることは間違いないでしょう。また、小石川は昨年の入試で出題ミスがあり(塾に指摘されて気がついた)、中学校がスタートしてからそのことが判明して、年度の途中で追加合格者を出すという失態があったため、それもイメージの上で多少影響があったかもしれません。今春の大学入試の結果に注目が集まっています。(小石川は今年はずすと「大学入試に弱い」という評価が定着してしまうかもしれません)
武蔵と立川国際が来年から卒業生を輩出します。私個人的には、ここの大学入試の結果がとても気になっています。(教え子たちがたくさんいるということもありますが…) 最初の2年くらいの結果で、地域の評価が固まってくると思うので。
都立中適性検査まで、あと10日あまり。(自分で情報を提供していて何なのですが…)ここまできたら倍率を気にしても仕方ありません。最後まで、やるべきことをやって、自信を持って本番に臨んで欲しいと思います。
高校入試スタート!
- 2013年1月22日 10:30 AM
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本日より、高校入試がスタートしました。私立高校の推薦入試が、1月22日に解禁(この日以降入試を行ってよいということ)になるのです。推薦入試とは言っても、併願推薦(実質滑り止め)入試もあるので、私どもの生徒も、ほとんどの生徒が受験に向かいます。ほとんどが埼玉県・山梨県の高校です。山奥の高校が多いため(失礼!)、雪が降ると大変です。今日はちょっとホッとしました… 中には、第一志望校のA推薦(単願)で受験する生徒もいるので、生徒はもちろん、職員室もさすがに緊張感が出てきました。
都立高校の推薦入試は、今度の日曜日~月曜日にかけて行われます。今年から、すべての高校で、面接に加えて、作文と集団討論が入試に加わったため、ほとんどの学校が2日間に渡って入試を行います。作文と集団討論の対策は、ほぼやりきってきたので、あとは今週、個人面接の最終確認をして送り出します。入試が2日間に渡るため、初日の入試が終わった時点で状況を聞き取って、翌日に向けて対策を再度立て直すことが重要になります。
東京の私立中入試が2月1日からスタート。都立中の適性検査は2月3日です。本当のカウントダウンに入りました。悔いを残させないように、最後まで全力で取り組ませたいと考えています。
学校の民間人校長は機能するか?<その2>
- 2013年1月21日 10:41 AM
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民間企業で大きな実績を上げたからと言って、学校の校長として成果を上げられるとは限りません。組織マネジメント能力に長けていることはもちろんですが、教育者として子どもたちへの愛情を持ち続け、学校組織の表と裏に精通し、PTAや地域と関係をうまく築くことができて、教委ともある場面では対峙できるような人物でないと、大きな成果は残せません。
民間人校長としては、杉並区和田中で校長を務めた藤原和博さんがよく取り上げられますが、あの方は別格中の別格です。民間企業(リクルート)での経験・実績はもちろんですが、教育者としても、前述した様々な問題に対して、バイタリティ持って、ある時は教員や教委とやり合いながら、周囲の信頼を勝ち取っていくことができました。地域の大人たちを巻き込んだ「よのなか科」や、土曜の寺子屋授業(通称ドテラ)、塾の講師による補習等、当時の公立中学校としては、斬新な(見方によってはとんでもない)改革を次々と成し遂げていったのです。
しかし、民間人校長登用が必ずしもうまくいっているわけではありません。民間企業では、皆さんそれなりの実績を持っている方ばかりですが、企業と学校の違いに戸惑い、あるいは暴走し、様々な問題も噴出しています。つい最近のことですが、私の塾の地元八王子にある都立高校の校長が「クビ」になりました。昨年の入試の際、合格発表前に知人に合否結果をメールで伝えたことが公になったのです。私も一度お会いしたことがありますが、この方は、元東京電力の部長職にあり、鳴り物入りで民間人校長として任用された方です。公務員としての規範意識に欠けていたわけですが、民間の企業では(あるいは私立高校では)許されることが、公立の高校では許されないという当たり前のギャップの前に、職を失い、社会的制裁を受けることになってしまいました。
もう10年近く前のことになりますが、広島県尾道市の小学校で校長が自殺しました。この方も民間(銀行の幹部だったと記憶しています)からの登用でしたが、学校という組織に馴染むことができず、命を落とすまでに追い込まれてしまいました。直接の引き鉄は、国旗の掲揚を巡って教委と現場の教師に挟まれ、上からも下からも突き上げられたことが原因だと報じられました。その後の報道で、周囲のフォローがまったくなく、孤立無援状態になっていたという話もありました。
前出の藤原さんは、和田中の校長を辞した後、大阪府で知事時代の橋本さんのブレーンとして仕事をされていたこともありますが、「民間人校長の半分以上は失敗だった」とコメントしています。このことからも、いかにハードルが高いかが分かるのではないでしょうか?
昨日書いた通り、大阪市でこの4月から民間人校長たちが着任します。平均年収は1000万近いそうです。この方たちが作成した、「校長になったら新たに作りたい科目」案の一覧を見ました。「親直し科」「遊ぶ科」「楽しんでる科」「やってみる科」「いいかげん科」「だいじょうぶ科」… 名前だけ見る限り、???ですが、今後の成果に注目したいと思います。
学校の民間人校長は機能するか?<その1>
- 2013年1月20日 1:18 PM
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大阪の体罰による自殺事件は、その後も様々余波が続いています。橋下市長が、例の高校の体育科の入試中止、教員全員の異動、それをしない場合は予算を執行しない(給料を払わない)ということを表明し、それに対しての反対運動も大きくなり、収拾がつかなくなっているのです。これらの混乱については、マスコミの報道の仕方にも責任があると感じますが、とにかく生徒たち(在籍生徒及び受験志願者)にこれ以上被害が及ばないように事態を収めて欲しいと切に願います。明日、市教委が何らかの結論を出すとのことなので、注目して待ちたいと思います。
私が本日触れたいのは、橋下市長が上記の高校以外について表明しているもう1つのことについてです。「大阪市の公立学校については、校長をすべて民間人に交代する。しかも、次年度(つまりあと3ヵ月)からそうしたい」と発言しているのです。
実は大阪市は、昨年からその動き(募集→採用活動)を行っていて、現時点ですでに11名の合格者が決定しています。本当は50名の校長を民間から採用したかったようですが、928名も応募があったにもかかわらず、「優秀な人が少なかった」との理由で、今まで通り、内部(現教頭等)の合格者(52名/応募者362名)を多くせざるを得なかったそうです。
もともと橋下市長は、「公務員はどうしょうもない(ろくに仕事をしないで高い給料をもらっている)」という考え方を根底に持っているのですが、今回の事件で、学校としての隠蔽(はっきり言えば校長としての怠慢)があったため、「もう公務員校長はいらない」と考えたとしても(いいか悪いかは別にして)不思議ではありません。
私は、今の大阪の教育の現状を考えると、民間人校長でも、余程優秀な人でないと務まらないと考えています。地域的な難しさもあると思いますが、一番難しいと感じる要因は、民間の経営者と違って、予算と人事の執行権を持てないことです。民間の社長であれば、基本的にすべて自分で決定し、日々のマネジメントを行うことができます。しかし、学校の校長の場合は、予算は市長が、人事は教委が握っているため、手足をもがれた状態です。民間で言うと、一支店長より権限がないかもしれません。その前提で、公務員体質がすっかり染み込んだ(実際に公務員なのですから、これ自体は悪いことではありません。民間の社員とは意識が違うという意味です)学校の中に1人で飛び込んでいくのですから、普通に考えたら最初から限界が存在していると感じるのです。少なくとも、(能力があるかないかは置いておくとして)私には自信がありません。
(次回に続く…)
教育改革への塾としての対応
- 2013年1月19日 1:58 PM
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今日は土曜日なので、午前中から個別指導の授業が何件か入っています。いずれも、(小6・中3・高3の)受験直前追い込み指導です。この時期は、問題の出来具合や気持ちの持ち方で生徒の調子がガラッと変わってしまったりするので、何をやらせるか、どういう声をかけるか等、我々もとても気を遣います。
もし、学校の週6日生が導入されたら、土曜日を使ってのこういう追い込み指導ができなくなるわけで、塾としては様々考えなくてはならないことが出てきます。土曜日の夕方以降は(集団の)平常授業が、日曜日は会場テストや日曜特訓の予定が詰まっているので、なかなか個別指導をじっくりという時間が取れません。GSでは、授業料が100分間5000円と(他の個別指導塾と較べると)廉価であることもあり(はい、営業です(^_^;) )、今までは特に土曜日の個別指導のニーズが大きかったのです。さて、どうしたものか…
また、新たにビッグニュースが飛び込んできました。都立の小学校が、開校に向けて準備をスタートしたのです。都は、まだ検討段階だとしていますが、それに向けた予算を2013年度に1000万円計上しており、「本気モード」が窺えます。
猪瀬知事が会見で、「中学・高校と、受験、受験で区切られていく教育が正しいのか、新しいモデルとしてスタートしてみる」と発言しました。ということは、当然、小学校に入学すれば高校まではほぼ無条件で進級できるわけで、こうなると、もちろん全国でも(公立では)例を見ない形の学校が誕生することになります。
入試問題(適性検査)がどうなるのかがとても興味深いですね。まさか、記述・作文を出題することはないでしょうし、「検査(学力試験は実施しないという意味)」と銘打つ以上、私立小学校と同じような形式(いわゆるお受験)とは一線を画すはずなので、ちょっと想像がつきません。行動観察(ある意味で集団討論???)のような形は面白いと思いますが…
都立中受検指導の第一人者を標榜する私としては(自分で言うな!笑)、都立小受検の指導にも手を染めないとならないのでしょうか? いずれにしても、とっても面白い、そして大変な仕事になることは間違いありません。
受験生の保護者の皆様へ
- 2013年1月18日 10:16 AM
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保護者の方が、入試直前にいかに平静を保つか? これがなかなか難しいようです。(「そうそう!」という突っ込みがたくさん聞こえます)
私が感じるのは、小学生(中学受験)の保護者の方は、それこそ一緒に闘うので、そういう意味での焦燥感・イライラ感はないのではないかと思います。入試当日も、合格発表も、ご自分の目で見届けるでしょうから、臨場感は味わえますしね。
しかし、中学生(高校受験)の保護者の方は、ほとんど手出しができません。普段の勉強についてもそうですし、入試当日に高校まで一緒について来る方は非常に少ないのが現状です。都立高校では、合格発表すら、保護者の方の姿は多くありません。
また、中3ぐらいになると(特に男の子は)、親とあまり話をしない子も少なくないため、保護者の方は、状況がつかめない辛さがあるのだと思います。口では、「もう、本人に任せていますから…」とおっしゃる方でも、家での様子を生徒から聞くと、「調子はどうなの? 大丈夫?」と顔を合わすたびに聞かれるので、困っている(生徒は「うざい」という言葉を使います)というような話も聞きます。
あと1ヵ月。ここからが保護者の方が、一番苦しい期間だと思います。しかし、本人の方がもっと苦しいはずです。子供たちは、それを懸命に隠して闘っています。保護者の方も、気持ちを強く持って欲しいと思います。
1つどうしてもお伝えしたいことは、生徒たちは、今まで本当によく頑張ってきているということです。入試の結果は、間もなく出ますが、その結果によって、今までの努力の価値が上下するわけではありません。そういう意味では、合格・不合格がすべてではなく、入試に向けて頑張って蓄積したものを、その後の人生でどうやって活かしていくかの方が重要だと思います。今まで長期的に頑張ってきたことのすべてが入試であって、わずか1日ですべてが評価されるわけではないということです。
保護者の方にも、そういう視点を持っていていただければ、必要以上に緊張したり、イライラしたりしないで済むのではないでしょうか?
善意の押し売りはやめよう
- 2013年1月17日 12:33 PM
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昨日届いた、あるメルマガの内容についてです。簡単に要旨をまとめると、以下のようになります。
「月曜に雪が結構積もったため、火曜日の朝も出勤途中の道にはかなり雪が残っていた。しかし、道のところどころで、雪がなくなっているところがあった。日当たりの問題ではなく、誰かが雪かきをしてくれたところとしてくれなかったところの違いだった。みんながもっと気遣いをすれば、もっと快適だったかもしれないのに…」と。
皆さんは、これを読んでどう感じたでしょうか? 私は、正直とても嫌な感じを受けました。善意の押し付けを感じたからです。
私は、たまたま火曜日の午前中時間があったので、家の周辺の雪かきを頑張りました。全部で2時間くらいかかったでしょうか。(うっ、筋肉痛が…) 家が通路の奥まったところにあることもあり、結果として近所の「向こう三軒両隣」の前まで含めて、きれいにしました。近所の方は朝早くから働きに出ていたり、お年寄りしかいなかったりというような状況が分かっていたので、当然だと思いましたし、そのことを気づいて欲しいとか、感謝されたいという気持ちはまったくありませんでした。
もし自分が仕事で夜中に帰ってきて、翌朝一番出かけなければならない状況だったら、あんなにできなかったと思いますし、実際2年前まではそういうことも多く、近所の皆さんにご迷惑をおかけしたこともあったと思います。できる人がやればいいし、誰が自分の家の前の雪かきをしてくれたのかを探し出す必要もないと、私は思います。
しかし、ただ通るだけの道で、ここは雪かきしていないからダメだなぁとか、みんながこの家みたいにきちんと雪かきすれば危なくないのに… とか言い出されると、ちょっと違うぞ、と感じてしまうのです。どうしてもできない事情があったのかもしれませんし、そもそも公道を一般の住民だけで全部きれいにしろというのは、根本的に無理がある発想だと思います。メルマガを書いた方に悪意がないことは重々分かるだけに、何気なく善意を期待してしまい、それがなされないと無意識に評価をしてしまうことの怖さを改めて感じた次第です。
数年前のことになりますが、家や会社に、慈善事業という触れ込みで押し売りが来たことがあります。(施設に入っている恵まれない人たちが頑張って作ったという)靴下とか、ハンカチとかでした。1つ1000円程度だったと記憶していますが、寄付だと考えても買う気にならなかったので断ったら、急に怒り出して、そんな無慈悲なことだとバチがあたるぞみたいな悪態をついて帰りました。何度か来ましたが、すべて30代~40代くらいの「おばさん」でした。
私も、それなりに募金や寄付をしたことはありますし、そういう気持ちを持っているかいないかと言ったら、持っている方だと思います。10月1日などは、あちこちで子どもたちに声をかけられるとつい財布を開いてしまい、襟元が赤い羽根だらけになってしまったこともあります。しかし、それを押し付けられて、募金・寄付をするのは人間として当然だというトーンで迫られると、絶対に1円も払わないぞという感情が湧いてきてしまいます。私があまのじゃくなのでしょうか? あの押し売りに対して、ニコッと笑って数千円を差し出すほど、私は人間ができていません。
ボランティアもそうですが、「善意」というのは、自分の自発的な意志により行われて、初めて意味を持つような気がします。呼びかけをすることは、まったく問題ないと思います。しかし、その善意を押し付けることが「いいこと」だと思い込んでいる人が増えているとしたら、ある意味怖い世の中だと思います。
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