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GS進学教室

子供の学力と家庭環境<その4>

  • 投稿者: gs_staff
  • 2014年4月11日 4:08 AM
  • 未分類

難しいことではありません。親は、子供に指示・命令をしてもいいのです。日々の生活習慣の部分はもちろん、勉強への取り組みについてもそれは言えます。特に中学生くらいになると、日々子供にあまり干渉してもいいことはありません。ガミガミ言えば言うほど、逆効果になるケースが多いことも重々承知しています。しかし、子供の状況が思わしくなくなってきた時に、ここぞという場面で親がきちんと主導権を握って、子供を導くことができなくてどうするのでしょうか?

例を挙げると、受験を前にして子供の成績が思わしくなく、どう考えても全然勉強ができていないような状況の時に、保護者の方が、「ゲームばっかりやっていて、全然勉強しないんです…」とか、「部活三昧で、家に帰って来るとバタンキューなんです…」とか言うようなケースがこれにあたります。最近は、「先生の方で何とかしてください」とか、「本人に言い聞かせてもらえないでしょうか」とか言われるケースがとても増えているので、そのこと自体は驚かなくなりましたし、当面目の前の入試で結果を出さなくではならないため、塾の方で引き受けて何とかしてしまったりすることもあります。ゲームを取り上げて預かったこともありますし、家での勉強の様子をチェックするために頻繁に電話を入れたり、メールで毎日報告させたりというようなことをする場合もあります。しかし冷静に考えると、これは大変おかしなことだと思っています。なぜ、親がゲームを取り上げないのでしょうか? 誰がそのゲームを買い与えたのでしょうか? 一緒に住んでいる親が勉強の習慣を確立できないのに、なぜ第三者である塾の教師にそのことを頼むのでしょうか?
だいたいそういう保護者の方に限って、「親が言うと、怒ったりふてくされてしまって、かえって勉強しなくなってしまうんです…」とか、「親の言うことは聞かなので、先生だけが頼りです…」とかおっしゃるのです。子供との関係で腰が引けてしまっているわけです。子供の方が一枚上手で、最終的には親が腰を引いてしまうことを見抜いています。我々は生徒とそういう場面で接する時には、「絶対に許さない」というトーンで接するので、子供たちもだいたいすぐに観念します(笑)。
以前、やはり親の言うことをまったく聞かない生徒がいたのですが、こういう話を保護者の方に差し上げて具体的なアドバイスをしたところ、2~3日で劇的に関係が改善したそうです。お父さんが、「言うことを聞かない奴には飯を食わさない、家も出て行け!」と宣言したのです。1日~2日は子供も抵抗していましたが、その後すぐに改心したそうです。(笑)

受験期の一番大事な時に、きちんと取り組まないと後で困るのは当の子供自身です。そんなことは子供たちは百も承知です。ただ、子供ゆえどうしても楽な方に流れてしまうわけです。そういう時は、周りの大人が本気で、妥協をしないで向き合ってあげる必要があります。その役目は、第一義的には親がするべきでしょう。その方が、子供の将来のことを考えた時に、きっと幸せなはずです。
(次回に続く…)

子供の学力と家庭環境<その3>

  • 投稿者: gs_staff
  • 2014年4月9日 10:56 AM
  • 未分類

ただし、1つ大きな問題点があります。それは、これらの相関関係について納得できたとしても、今現在子供が小学校の高学年や中学生くらいになってしまっているご家庭にとっては、もう手遅れだということです。
今後年収を急に上げることはできないでしょうし(その逆はあるかもしれませんか…)、今さら読み聞かせでもないでしょう。家庭の生活様式を改善しようと思っても、もう子供は外の世界によって感化される割合の方が高くなってしまっていますから、今から変えることはなかなか難しいのです。このことからも、家庭での躾や生活習慣・学習習慣は、遅くとも小学校の低学年(8歳くらいまでかな?)のうちに確立してしまわないといけないということがご理解いただけると思います。
では、現在小学校高学年や中学生の子供を持つ保護者の方が、(子供の将来の幸せのために)今からできることは皆無なのでしょうか? そうではありません。やりようはあるのです。私は、ここでも2つのポイントがあると考えています。

1つは、「家庭外の良い指導者に預ける」ということです。手前味噌な話に聞こえるかもしれませんが、ほとんどの子供にとっては、塾の講師ということになると思います。子供によっては、もしかするとスポーツのコーチや習い事の先生なのかもしれません。
このくらいの年代になると、親の働きかけによって、染みついた(悪しき)生活習慣が改善されることはまずありません。特に、学習習慣や日々の勉強の仕方などは、外部の大人にきちんと指導してもらわないと、なかなかうまくいかないケースが多いと思います。今まで勉強(特にテストの結果)があまりうまくいっていなくても、塾を変えた途端に(あるいは講師が変わった途端に)見違えるように良くなる場合があります。授業が楽しかったり、具体的な勉強方法を教えてもらったりという側面もあると思いますが、私は子供の心に火をつけることができるかどうかが一番大きいと思います。
改めて、このブログを読んでいただいている保護者の方にお伝えします。塾の選び方だけは絶対に間違えないでください。お子様の将来の可能性を摘んでしまうことがあります。

2つ目は、「親が強制力を働かせる」ということです。中学生くらいにもなって、子供がまともに勉強しなかったり、様々な意味で道をはずしてしまっている場合は、間違いなく親の強制力が欠如しています。親が毎日のように小言を言うのは論外だと思いますが、大事な場面で親が最低限「こうしろ!」と言ったことを、子供が(本当に納得しているかどうかは別として)行動に移せないようだと、高校入試を前にしての家庭崩壊は目に見えています。その時になって慌てても、もうどうにもなりません。
(次回に続く…)

高校1年生の保護者の皆様、授業料についての申請はお済みですか?<その2>

  • 投稿者: gs_staff
  • 2014年4月7日 11:41 AM
  • 未分類

すでに高校に申請を出した方も多いと思いますが、課税証明書(端的に言えば所得証明書ですね)を学校に提出することに抵抗はなかったでしょうか? 特に私立高校にお通いの皆様は、寄付金を納めろという無言のプレッシャーを感じていると思うので、そんな状況下で家庭の年収を知られてしまうのは何か嫌ですよね。提出するのは事務室なのでしょうが、担任の先生も見るのではないかとか考えてしまったり… 
私が一番問題だと感じるのは、学校のクラスの中で、有料の子供と無料の子供が混在することです。子供本人は自分がどちらなのかは知っているはずで、子供同士で無邪気に情報を交換してしまうこともあるかもしれません。そのことは家庭の年収の高低と結びついて語られてしまうわけで、教育上良いこととは思えないのです。

もちろん、わざわざ申請が必要な形になってしまっていることにも問題を感じます。期限までに申請を忘れた場合は、本当に無料の政策が受けられなくなってしまうのでしょうか? 実はそれが国の狙いだったりして…
そう言えば、JRのスイカや図書カードなんかは、その期待値が最初から計算されて運営されています。簡単に言えば、チャージはしたけど全然使っていないとか、図書カードをどこかに埋もれさせたまま使わずに終わってしまったりした場合は、丸々運営者の儲けになるわけです。顧客が忘れることを期待して仕組みを考えるなんて、何て酷いんだろうとお感じになる方は多いと思いますが、今の世の中見渡してみると、このような仕組みがものすごく多いことに気付きます。塾では、授業料だけ払ってもらって、生徒がまったく授業に来ない状態ですね。さすがにこれは無理ですけど(笑)、通信教育ではお金だけ払って課題をまったく提出しない生徒は結構多いそうです。ある大手の会社(誰でも知っている)の方と話をした時に、この未提出率が結構高いことを聞いて驚いた記憶があります。

このことを書いていて、もう1つ似たような政策が行われていることを思い出しました。皆さん、「子育て世帯臨時特例給付金」の存在をご存知でしょうか? 消費税の増税分を子育て世帯に還元するという名目で、子供1人あたり1万円が支給される制度です。 今年の1月1日時点で、子供手当をもらっていた子供がいる家庭が対象です。もし、対象となる子供がいるご家庭で、この存在を知らない方がいらっしゃったとしたら、見事に国の策略にはまってしまっているわけです。そうです、この給付金も申請を出さないともらえないのです。申請を忘れていたり存在を知らなかったりすると、もらい損ねることになります。
申請受付はこれから始まる市町村が多いのでご安心を。でも、新聞やテレビのニュースで見た記憶もないし、国はどうやって告知しているのかな?

このような勘繰りをさらに進めると、私の思考は「ゆとり教育導入の本当の真実」と言われていることに行きつくのですが、私の身に危険が及ぶと困るので(笑)、この辺で止めておきます。どうしても知りたい方は、こっそり聞きに来てください。

高校1年生の保護者の皆様、授業料についての申請はお済みですか?<その1>

  • 投稿者: gs_staff
  • 2014年4月5日 3:26 PM
  • 未分類

都立(県立)高校の授業料について、今年の新入生から大きく制度が変わりました。
まず、授業料無料について、年収制限が付加されたことです。家庭トータルの年収が910万円(厳密に言うと、市民税所得割額が30万4,200円)以上の家庭については、授業料が有料となります。月に1万円余りとは言え、今まで無料だったはずものが有料となるのは痛いですよね。年収910万円と言うと、一般的には富裕層に入るのでしょうが、子供の数が多かったり住宅ローンを抱えていたりするご家庭は、あまり余裕があるとは思えません。家庭の年収だけで一律に決めているところに大きな問題があるわけです。

さらに私が問題だと感じるのは、年収910万円未満の家庭についても、申請しないと無料にならないということです。昨年度までは全員無料だったので特に申請は必要なく、最初から授業料徴収がなかったため、特に混乱は起きませんでした。今年からは年収制限があるために、申請を出して受理された家庭のみ無料となる形になっています。申請書の他に、市役所が発行する課税証明書も提出しなくてはならないため、結構手間がかかります。高校によって期限は異なっていますが、ほとんどの高校が4月の半ばくらいを期限を設定しているようです。この期限を過ぎてしまうと、無料にならなくなってしまうケースもあるとのことなので、保護者の皆様は注意が必要です。

もう1点注意が必要な点は、この制度は私立高校に通うご家庭にも適用されるということです。今までも、都立高校の授業料が無料となっていたため、私立高校でも原則同額の補助金が出ていて、その分家庭が支払う授業料は安くなっていたのです。ですから、この4月に私立高校に入学した子供がいるご家庭も、同様の申請を出さないと、その分授業料が高くなってしまうということです。もちろん、年収910万円以上のご家庭は、無条件で昨年よりその分授業料が高くなるわけです。一方で、年収が低い家庭の場合は、都立(県立)高校の授業料相当額よりも多い補助金が出る場合もあることも特筆しておきます。(これも今年度からの政策です)

以前からこのブログでも書いていますが、私はこの制度は「改悪」以外の何物でもないと考えています。所得の再分配であれば、別の方法がいくらでもあるのに、なぜ高校の授業料に所得制限を適用するのでしょうか?
(次回に続く…)

子供の学力と家庭環境<その2>

  • 投稿者: gs_staff
  • 2014年4月4日 7:33 AM
  • 未分類

私は、この調査結果を受けて、大きく2つのことを考えました。

1つは、今回文科省が示した「学力と相関があるとされた様々な要素」は、すべて1つの枠で括れるだろうということです。ひと言で言えば、「経済的な余裕があるかどうか」ということです。経済力が高い家庭は、塾にも行かせられるし、本なども糸目をつけずに買ってあげられるし、(特に母親が)比較的自由な時間も取れるから子供と一緒に文化的な活動を行えるし、そもそも親が文化的な行動を取るだろうし… これらのことの積み重ねによって、家庭として文化的な生活様式が身につくのだろうと推察します。それが子供の学力に影響を与えるのは、至極当然のことだと感じます。

2つ目は、この経済的・文化的な「格差」は、親の世代から子供の世代、そして孫の世代へと踏襲されていってしまうだろうということです。
大変シビアな話ですが、子供の学力が低ければ、将来の学歴や就職のところで苦しくなり、結果年収も低くなってしまう可能性が高いのです。これは一般論ではなく、私が28年間この業界に身を置いていて、肌で感じている「客観的事実」です。もちろん、子供の時の学力が低くても、将来的に大きな仕事を成し遂げて、たくさん稼いでいる方もいるでしょう。もちろん、その逆も。しかし、あくまでも確率論的には、この部分も世襲されてしまうことが多いことも、また事実なのです。

子供や孫の将来について、親が責任を持つ必要があるということは間違いありません。まとめて言えば、小さい頃から勉強の習慣をつけて、日常から文化的な生活様式を極力取り入れるようにするということになるのでしょうが、そのためには親の余裕、特に経済的・時間的な余裕が必要なのだということを、今回の調査が改めて教えてくれたのだと思います。
(次回に続く…)

子供の学力と家庭環境<その1>

  • 投稿者: gs_staff
  • 2014年4月2日 8:18 AM
  • 未分類

文科省がなかなか思いきったことを公表しました。「子供たちの学力と家庭環境の相関関係」について調査した結果についてです。昨年度小6と中3で全国学力調査を実施した際に、保護者にもアンケートを配付して家庭環境について様々なことを聞き出し、その結果とテストの点数の統計的な関連をかなり時間をかけて調べたのです。何でもかなりの予算をつけて(税金ですね)、大学の研究班に分析を委託したそうです。今までも、一部でこういう部分の調査をしたことはありますが、全国的な規模で行うのは、初めてのことでした。その分析結果については、かなりシビアなところまで踏み込んだ内容で、私は一定評価できるものだと感じました。

主要な項目についてピックアップしてみます。

〇学力と世帯の年収の相関関係
これだけ個人情報保護が行き渡っている中で、よくこういう調査をしたなぁと感心します。なかなか大変だったと思います。まず、保護者の皆様は正直に書いたのでしょうか? 所得証明を提出したという話は聞きませんね… 調査した時には、あくまでも統計的な処理をするだけだということで、個人が特定されない形の配慮があったそうです。特に学校の先生には絶対に分からないようにするということが強調されていたそうですが…
調査結果も、身も蓋もないものでした。「世帯の年収が高い方が子供の学力も高い」、ということです。明確に正の相関関係があると…
具体的に数字を上げると、例えば中3の数学B(応用)について、年収1500万円以上の世帯の子供の平均点は53点、年収200万円未満の世帯の子供の平均点は30点でした。それ以外の科目や所得階級においてもすべて、年収が高い方が平均点も高いという相関が確認されたそうです。

〇塾等の費用と学力の相関関係
これは上記の項目とリンクするはずの内容なので、同じ結果が出るのは当然だと思います。学校外教育費の支出額と学力にも明確な相関関係があるという結果です。
例えば小6算数Bの点数で見ると、支出0の家庭の子供の平均点が35点なのに対し、支出5万円超の家庭の子供の平均点は80点近くなっています。それ以外について見ても中学生も含めて、支出額が多くなるほど学力も高くなっています。塾に月に何万円も支出している家庭の子供は、明らかに中学受験をするのでしょうから、全国学力調査レベルの問題では点数を取れて当然という結論になるのでしょうが、塾にとってはありがたい結果です。逆に言うと、学校の先生はこの結果をどう見ているのか心配になります。「塾に言っているかどうかで学力が決まる」と、お上が公表しているのですから…

〇文化的な生活習慣と学力の相関関係
それ以外の「様々な親の行動」との関連も調査対象となっていました。その中で、特に子供の学力に影響が大きいと指摘された項目を列挙してみます。
・小さい頃本の読み聞かせをした
・本や新聞を読むことを勧めている
・一緒に図書館に行く
・親が政治や社会問題に関心を持っている
・勉強やニュースについて子供とよく会話をする
・毎日朝食をきちんと取らせている
・ゲームをする時間を制限している

(次回に続く…)

都立高校からの大学受験<その7>

  • 投稿者: gs_staff
  • 2014年3月31日 12:20 AM
  • 未分類

以下の合格者数の表を再度じっくりと見てみてください。それ以外に何か気づくことはありませんでしょうか? この業界に精通していれば、間違いなく「あれっ?」と感じることがあるのですが…

<2014年都立高校別国立難関4大学合格者数>
69名 国立
64名 西
49名 日比谷
31名 八王子東
26名 青山
19名 戸山
13名 小石川・立川
12名 武蔵
11名 国分寺
10名 桜修館
 9名 白鴎・立川国際
 8名 両国

最上位校で言うと、日比谷が意外と少なくて国立が頑張っているように見えるかもしれません。しかし、これは不思議なことではないのです。日比谷の生徒は東大や国立大学の医学部など、本当の最難関を目指している生徒が多く、チャレンジしてダメだったら私立に進学するか、浪人して再度リベンジすると決めている生徒が多いためです。国立高校は、東大に合格できる可能性がある生徒でも、一橋等に回ってしまうケースが少なくないのです。地理的な理由もあると思います。

今年の入試結果で私が一番驚いたのは、(失礼ながら)青山高校の大健闘です。この4つの大学の合格者数で見ても、小石川・武蔵はもちろん、戸山・立川よりも上に来ています。ご存知ない方もいらっしゃるかもしれませんが、青山は来年度いっぱいで進学重点校からはずされることが決まっていました。ここ数年の大学入試の結果があまりにも酷かったからです。先生方はもちろん、OB・OGや在校生にとってもとてもショックだったと想像しますが、そのことが決まった途端に、今までにはなかったような合格実績が出出てしまいました。浪人生が頑張った側面もないとは言えませんが、現役生もかなり健闘しました。
これにより、進学重点校からはずされずに済む可能性が出てきているという話を聞きました。その場合は少なくともあと3年くらいは延長されるというのです。「えっ?」と思って、都教委が「青山を進学重点校からはずすことを発表した文書」を読み返してみました。すると、次のような1文があったのです。 
「なお、平成25年度及び平成26年度入試の大学合格実績において選定基準に適合もしくはそれに準じた顕著な実績向上が見られたときは、平成29年度まで新たに進学指導重点校として指定する」
これを見て、なるほど!と思いました。今年の大学入試が進学重点校に踏み留まる最後のチャンスだったわけです。先生方も生徒たちも(?)このことを分かっていて、例年より必死に取り組んだであろうことは想像できます。進学重点校の指定がはずされてしまうと、予算や教員の配置等でかなり不利になるのです。学校を挙げて、何とかしてこれを阻止しようとしたのだと思います。本当に「残留」になるのかどうかは今後の都教委の正式発表を待たないといけませんが、今年の数字を見る限り残さざるを得ないと私は思います。来年以降青山高校の受験を考えている生徒にとっては、とっても大きい話ですね。
以前にも書いた通り、立川高校のお尻に火がついています。

都立高校からの大学受験<その6>

  • 投稿者: gs_staff
  • 2014年3月29日 7:51 AM
  • 未分類

武蔵は、都立中の中でも入るのが一番難しい方の学校です。適性検査問題のレベルも高いですし、御三家等私立最難関中との併願者も多く、入学する生徒のレベルがかなり高いことは間違いありません。今年のこの大学入試の結果をどう捉えればいいのでしょうか? 今後どうなっていくのでしょうか?

私は、今後数年間で大学の進学状況は必ず改善されると確信しています。理由が4つあります。
①本質的には力のある生徒がかなりの数浪人しているので、来年以降はその生徒たちが合格実績に貢献する。
→1年間予備校でしっかり勉強すれば、さすがに合格できる生徒が多いと思います。しかし、これはちょっと反則ですし、本末転倒ですね…
②学校側が危機感を募らせて、様々な部分で見直しをかけてくる
→学校への風当たりはかなり強いようです。私の周りの現役生の保護者の皆様も手ぐすねを引いています(笑)。さすがに、学校としても抜本的な改革を断行しないとまずいでしょう。この結果で先生方が危機感を持っていなかったとしたら、もう終わりです。
③生徒・保護者の側が自衛に入る
→学校の言う通りにしていてはダメだということで、早いうちから予備校に通ったり、学校の課題を適当に手を抜くなどして、個人的な部分での対策を強化してくる生徒が多くなると思います。少なくとも、私の教え子たちから相談があったら、そう答えます。
④入学者のレベルが上がってくる
→実はここの部分が一番大きいかもしれません。初年度は倍率こそかなり高かったのですが、入学者のレベルは今ほど高くありませんでした。3年目くらいから入学者のレベルがかなり上がってきたように思います。御三家との併願者が増えたのもこの頃からでした。今の中3・高1あたりは、私の直接の教え子だけでも、かなり優秀な生徒を何人も送り込んでいます。2年後・3年後の結果が楽しみです。

都立高校からの大学受験<その5>

  • 投稿者: gs_staff
  • 2014年3月27日 10:54 AM
  • 未分類

もう1つは、学校の授業や課題等も含めて、日常的な取り組みの「質」の部分の差です。

西高校の卒業生2人が声を揃えて言っていたのは、学校の授業だけでも、ある程度のところまでは何とかなると思うということです。この2人は高1の時から予備校に通っていたのですが、友だちの中には塾・予備校に行かずに、学校の勉強+α くらいで難関国立大学に合格した生徒もいるそうです。(学校で行う)夏期講習などは、講座の取り方にもよりますが、予備校に通う暇がないくらいに学校で拘束されることもあるとか… 学校の外に(西高生のための)自習室があり、毎日夜9時まで開いているため、かなりの生徒が利用しているとのこと。東大に進学したOBが交代で常駐していて質問や相談に乗ってくれたり、先生方も時々回って来て質問等を受けてくれたりするそうです。
普段の授業や課題等が、大学入試のところに直結しているので、とても安心感があったということと、過去問や英作文などは、学校の先生に見せに行くと喜んで見てくれて、とても丁寧に添削してくれたことがとてもためになったと、2人が同じことを言っていました。

一方、武蔵中高の卒業生はまったく逆のことを言っていました。普段の学校の勉強があまり大学入試に直結していない気がすると… はっきり書いてしまうと、かなり大変なことをさせられるのだけど、課題やレポート等、かなり無駄に感じることも多かったということです。確かに、中学生たちの様子を見ていてもそのことは強く感じます。私も生徒たちのノートや課題等を定期的に見ていますが、時間ばかりかかって、あまり本質的な力はつかないだろうと感じる課題が多いのは事実です。確かに中学生のうちは、高校入試もないですし、そういう部分の取り組みが重要なことは理解できます。しかし、高2・高3の受験期になっても、その傾向があまり変わらなかった(少なくとも生徒たちがそう感じていた)のであれば、大学入試のところで勝てるわけがありません。

また、これも卒業生の話から感じたことですが、中学入学組の中での学力差がとんでもなく大きくなってしまっていて、成績下位の生徒たちは、とても大学受験どころではないというような状況になってしまっていたようです。高校入学組も学力的にはかなり厳しい生徒が多く、1年間別クラスで鍛えたくらいではとても追いつけない状況です。そういう部分も含めて、(大学受験に立ち向かうという意味で)学校やクラスの雰囲気もあまりよくなかったようです。先生方も、どちらかと言うとその学力的に厳しい生徒たちをどうするかに向いてしまっていて、優秀な生徒たちをどうやって鍛えて難関大学に合格させるかというところに目が向いていない気がします。
あの適性検査の問題で選抜されたことと、6年間という長い期間によって、様々な意味で生徒たちの幅が広くなってしまっていたのだと思います。そういう意味では、西高校などの進学重点高校は全員高入生ですし、全員が(少なくとも3年前には)一定の学力が担保されているので、とんでもない生徒が紛れ込む確率がとても低いのです。
その武蔵中高の卒業生に、もし高校入試の時に西高校を受けていたらどのくらいの生徒が合格したと思う?といじわるな質問をしてみました。「半分以上は受からないと思う。いいとこ1/3くらいかな…」だそうです。このことがすべてを表しているように思います。
(次回に続く…)

都立高校からの大学受験<その4>

  • 投稿者: gs_staff
  • 2014年3月25日 7:40 AM
  • 未分類

卒業生の話を聞いていて感じた一番の違いは、西高校の卒業生は「きっと大学入試でそれなりの結果が出るだろう」と思って取り組んでいたのに対し、都立武蔵中高の卒業生は、「このままじゃダメだ…」と感じながら取り組んでいたということです。西高校の卒業生は、1人が東大(理系)、1人が医学部に現役で合格した生徒ですし、武蔵中高の卒業生は残念ながら浪人が決まってしまった生徒ですから、その部分の成果により高校に対する満足度に差があるのは当然なのですが、自分のことだけではなく、同じ学年全体の合格予測という観点でもそう感じていたと言うのです。

1つには、先輩たちの残してきた実績、高校の伝統という部分が大きいように感じました。西高校は、ここ数年毎年のように、難関国公立大学を初めとしてそれなりの合格実績を残してきました。それこそ下手な私立進学高よりも、現役での進学実績は良いくらいです。だから、先生方も含めて、こういう風に勉強をして行って、この時期にこんな状況であれば、〇〇大学は大丈夫だというような安心感があったそうです。先生や先輩たちからも折に触れてアドバイスがあり、それもとてもためになったとのことでした。
一方、武蔵中高は一期生のため、先生方も含めて学校の方も大学入試については手探りの状態でした。OB・OGがいるとは言っても、今までの武蔵高校は大学入試の部分(特に国立大学)については、都立の学区トップ高の中でも一番弱い高校として「定評」があった高校です。あまりそういう部分での生きた情報も、(少なくとも生徒たちには)入ってこなかったようです。
(次回に続く…)

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