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スマホは受験生の敵なのか…?

  • 投稿者: gs_staff
  • 2026年11月2日 10:36 AM
  • 未分類

「うちの子は、スマホばかり触っていて勉強しません」

「受験までの期間はスマホを取り上げておいた方がいいのでしょうか?」

最近の保護者の方からのご相談でとても多い内容です。少し前は(スイッチ等の)ゲームの方が相談が多かったのですが、最近は圧倒的にスマホです。高校生・中学生はもちろん、最近は小学生でも増えています。スマホの普及率は年々上がり、低年齢化もしています。小3・小4くらいまではキッズ携帯が多いですが、小5・小6でスマホデビューする子の割合が増えています。保護者の方の共働き率の上昇や、遅くまで塾に通う子が増えていることが背景にあると思います。

中学受験でも高校受験でも、受験学年になると、家庭での勉強時間をどう確保するかが大きな問題になります。学校から帰ってきて、スマホを見て、動画を見て、LINEで友達とやり取りをしているうちに、あっという間に時間が過ぎてしまう。ようやく勉強を始めたと思ったら、またスマホに手が伸びる… 見ている保護者の方がイライラしてしまうのも無理はありません。

受験生のスマホは、完全に禁止するべきなのでしょうか? 友だちと日常的に連絡を取り合う手段にもなっていたり、学校のクラスのグループLINEに入っていたりすると、スマホを持たないと仲間はずれになってしまうという不安も大きいようです。逆にそれがいじめの温床となっている現実もあります。なかなか難しい問題をはらんでいるのは間違いありません。

私は、スマホとの付き合い方を考えるとき、親が使用時間を管理するだけではダメだと思っています。大切なのは、子どもが自分の時間を管理し、やるべきことを優先できるようになることです。もちろん、本人の自覚に任せておけばよいという話ではありません。受験生には、周囲の大人がルールを決めたり、学習環境を整えたりすることも必要です。

今回は、受験生のスマホとの付き合い方について、まとめてみたいと思います。

① 「勉強しなさい」と言うだけでは問題は解決しない

まず、スマホの使用をめぐって、親子で言い争いになっているご家庭に考えていただきたいことがあります。それは、スマホを見ている時間だけでなく、そもそも勉強に取りかかる習慣ができているか、ということです。例えば、学校から帰ってきた子どもに、保護者の方が「早く勉強しなさい」と声をかける。子どもは「この後やる」と答える。しばらくしても勉強を始めないので、もう一度注意する。すると、子どもは不機嫌になり、親も腹が立つ… こうしたやり取りが毎日のように繰り返されているとしたら、それはスマホの問題だけではありません。何時から勉強を始めるのか。何をどこまでやるのか。勉強を始める前に何を済ませておくのか。こうしたことが曖昧なままでは、子どもは目の前の楽しいことを優先してしまうのは当然と言えば当然です。
スマホは、いつでも手軽に楽しめるものです。一方、受験勉強は、すぐに成果が見えるとは限りません。分からない問題に悩んだり、苦手な科目に取り組んだりと、様々負荷がかかることに取り組まなければなりませな。そう考えたら、子どもがスマホに気持ちが向いてしまうのは不思議なことではありません。だからこそ、まずは勉強を始めるまでの流れを具体的に決めてみてください。例えば、帰宅後に休憩する時間を設け、その後は決めた時刻から勉強を始める。最初に取り組む教材も、あらかじめ決めておく。勉強を始めるまでの手順を明確にするだけでも、毎回「勉強しなさい」と注意する必要は減らせるはずです。

② スマホを取り上げれば成績は上がるのか?

受験が近づいてくると、スマホを完全に禁止することを考える保護者の方もいらっしゃると思います。使用時間が長すぎる場合には、制限を設けることも必要でしょう。特に、夜遅くまで動画を見たり、友達とのやり取りを続けたりして、睡眠時間が削られているのであれば、早急に見直す必要があります。ただし、スマホを取り上げれば勉強に集中できるようになるとは限りません。スマホが使えなくなっても、机に向かってぼんやりしているだけなら、勉強の成果が上がることには繋がりません。また、親が厳しく制限することで、子どもが反発し、隠れて使用するようになってしまう可能性もあります。

もちろん、子どもの言い分をすべて認めればよいわけではありません。家庭生活や学習に明らかな支障が出ているのであれば、保護者として制限を設ける必要があります。その際に意識していただきたいのは、単に「スマホを使うな」と禁止するのではなく、何が問題なのかを明確にすることです。例えば、勉強中に通知が来るたびに画面を確認しているのであれば、学習時間中はスマホを別の部屋に置く。夜遅くまで使用しているのであれば、就寝前何時以降にはスマホを使わなというルールを設ける。(ブルーライトによる睡眠の質の低下も心配です) こうした具体的なルールであれば、何を改善するべきなのかが分かりやすくなります。スマホを制限すること自体を目的にするのではなく、勉強と生活のリズムを整えるために制限するという考え方を大切にしてほしいと思います。

③ 勉強時間を増やす前に勉強の中身を確認する

もう一つ、忘れてはいけないことがあります。それは、スマホを使う時間を減らすことだけに意識が向き、肝心の勉強の中身を考えることが置き去りになってしまうことです。例えば、スマホを使わずに机に向かう時間が増えたとしても、簡単な問題ばかり解いていたり、答え合わせをして終わりにしていたりするのであれば、十分な学習効果が得られないことがあります。反対に、短い時間でも、苦手な分野を集中的に復習し、間違えた問題を自力で解き直すことができれば、学習の質は高まります。

もちろん、難関校受験では、相応の学習量も必要です。勉強の質さえ高ければ、時間は少なくてもよいということではありません。大切なのは、量と質の両方を考えることです。家庭での学習についても、ただ「今日は何時間勉強したの?」と聞くのではなく、「今日は何をできるようになったの?」と尋ねてみてください。「数学の問題集を進めた」という答えだけでなく、「間違えた問題の解き方を理解して、もう一度自分で解けるようにした」というところまで確認できれば、勉強の中身が少しずつ見えてきます。机に向かっている時間を増やすだけでは、成果に繋がらるとは限らないのです。何を身につけるために勉強しているのかを意識し、その成果を確認しながら学習を進める習慣をつけることが大切です。

④ 受験生本人に時間の使い方を考えさせる

保護者の方が学習環境を整えることの大切さについて書いてきました。しかし最終的には、受験生本人がしっかり考えないと意味がありません。自分の時間をどう使うかということです。スマホを使うこと自体が悪いわけではありません。効率良い学習をするために、スマホを使う場合もあるでしょう。友達との交流も、動画を楽しむ時間も、気分転換として必要な場合があります。問題は、使う時間を自分でコントロールできなくなってしまうことです。少しだけ動画を見るつもりだったのに、気がついたら長い時間が過ぎていた。勉強を始めるつもりだったのに、友達とのやり取りが続いてしまった。こうしたことが繰り返されているのであれば、一度、自分の時間の使い方を振り返ってみる必要があります。

例えば、数日間、スマホを使っている時間と勉強している時間を記録してみるのもよいでしょう。自分では短時間のつもりでも、実際には思った以上に時間を使っていることに気づくかもしれません。その上で、勉強する時間、休憩する時間、スマホを使う時間を分けて考えてみるのです。ここで大切なのは、最初から完璧な計画を立てようとしないことです。実行できないほど厳しいルールを作っても、長続きしません。まずは、無理なく守れるルールを決め、実際にできたかどうかを振り返るところから始めればよいと思います。親が手を出し過ぎるのではなく、最終的には本人が自分の課題と向き合い、自分で考えて行動できるようになることが重要です。スマホとの付き合い方も、そのための一つの練習だと考えてみてください。

⑤ 保護者がすべてを管理しようとしない

受験生を持つ保護者の方は、本当に大変だと思います。勉強の進み具合が気になる。模試の結果が気になる。志望校に合格できるのか不安になる。そうした気持ちがあるからこそ、子どもがスマホを見ている姿を目にすると、つい注意したくなるのでしょう。しかし、保護者の方が勉強の開始時刻から教材の選び方、スマホの使い方まで、すべてを細かく管理し続けるのには限界があります。子どもが成長するにつれて、少しずつ本人に任せる部分を増やしていく必要もあります。もちろん、任せた結果、うまくいかないこともあるでしょう。そのときには、何が問題だったのかを一緒に考え、必要であればルールを見直せばよいのです。

ただし、受験までの時間が限られている場合には、試行錯誤ばかりしているわけにもいきません。家庭での声かけやルールづくりに悩んだときには、塾の講師など、第三者に相談してみることも一つの方法です。家庭だけで抱え込まず、勉強の進め方と生活習慣の両方について、冷静に考えられる環境を作ることが大切だと思います。

⑥ 最後に

一度スマホを使い始めた子どもから、(例え短期間であっても)取り上げたり禁止することはできません。大人でも無理なのですから…     「大人は仕事で使うから…」という声が聞こえて来そうですが、本当にそうですか? 今日スマホを使った時間のうち、仕事や勉強で使ったのは何%くらいですか? ダラダラネットサーフィンをしたり、SNSを意味なく見続けた時間はありませんか? 大人が自己管理できないのに、子どもができる訳がありません。

受験生で大事なことは、スマホの使い方を真剣に考えることです。受験勉強に有効に使えるアプリもたくさんあります。(私は、理科社会の一問一答などでは、とても有効だと思っています) 中学生・高校生のうちは、将来スマホを使いこなすための、練習期間という考え方もあるでしょう。

そういう意味では、スマホは敵ではありません。長い人生の味方・良きパートナーとして、有効に使っていってほしいと思います。

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