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過去問の取り組みについて

  • 投稿者: gs_staff
  • 2026年10月20日 12:21 AM
  • 未分類

10月も半ばを過ぎ、受験生にとって、いよいよ入試本番が現実味を帯びてくる時期になりました。この時期に、保護者の方からの相談で一番多いのは、過去問の取り組みについてです。

「毎日でも過去問をやらせた方がいいのでしょうか?」
「第一志望校の過去問で、なかなか合格点に届きません…」
「本命校の過去問は何年分解けばよいのでしょうか?」

中学受験でも高校受験でも、この時期の過去問への取り組み方がとても重要です。特に難関校を目指す場合、過去問を通じて、その学校がどのような力を求めているのかを知ることには大きな意味があります。

ただし、ここで一つ、注意していただきたいことがあります。過去問は、たくさん解けば解くほどよいというものではないのです。もちろん、一定の演習量は必要です。しかし、何年分解いたかということばかりを気にして、肝心の復習がおろそかになってしまっては、まったく意味がありません。

今回は、受験学年の秋から冬にかけて、過去問にどのように取り組めばよいのかをまとめてみます。

➀過去問を解く目的は、合格最低点との距離を確認することだけではない
→過去問を解く時に、受験生や保護者の方が最も気にするのは(あたり前ですが)取った点数です。合格最低点を超えたかどうか。前回より点数が上がったかどうか。合格可能性がどの程度ありそうか。もちろん、こうしたことを確認するのは大切です。しかし、過去問を解く目的は、それだけではありません。
大切なのは、志望校の過去問を通じて、自分に何が足りないのかを具体的に知ることです。例えば、算数で思うように点数が取れなかったとします。その原因は、計算ミスだったのでしょうか。それとも、問題の条件を正確に読み取れなかったのでしょうか。解法の知識が不足していたのか、あるいは、解き方は分かっていたのに時間が足りなかったのか。同じ失点でも、原因によって、その後の復習の仕方は変わって来ます。
知識が不足しているのであれば、基本に戻って確認する必要があります。解法を思いつかなかったのであれば、類題を通じて考え方を身につけることが重要です。時間配分に問題があったのであれば、問題を解く順番や、難しい問題にどこまで時間をかけるかを考えなくてはなりません。ただ点数を記録して、次の年度の問題に進む。それでは、過去問を解いた意味が半減してしまいます。過去問は、今の実力を測るためのテストであると同時に、これからの勉強の方向性を教えてくれる教材でもあるのです。

➁合格点に届かないからと言って、志望校を諦める必要はない
→過去問を解いて、合格最低点に届かなかった。この結果を見て、落ち込んでしまう受験生や保護者の方は少なくないと思います。第一志望校であれば、なおさらでしょう。しかし、ここで冷静に考えていただきたいことがあります。それは、点数が足りなかったという事実と、何が原因で点数が足りなかったのかという分析は、別のものだということです。
例えば、合格最低点に届かなかったとしても、解けるはずの問題をいくつも落としていたのであれば、まだ改善できる余地があります。一方で、基本問題はほぼ正解できているのに、応用問題への対応が十分でなかったという場合には、別の対策が必要になります。
もちろん、一度の結果だけで楽観的な判断をするのも危険です。問題の難易度や出題分野によって得点は変わりますし、過去問の点数だけで本番の合否を予測できるわけでもありません。それでも、点数だけを見て、すぐに可能性を決めつけるべきではないと思います。大切なのは、現状を正確に把握することです。どの問題なら得点できたのか。どの分野に弱点があるのか。残された期間で、どこを重点的に鍛えるべきなのか。こうしたことを整理して、初めて今後の勉強について具体的な対策を立てることができるようになります。

➂「解けなかった問題」をすべて解けるようにする必要はない
→これは、難関校を目指す受験生に、特に意識してほしいことです。過去問で間違えた問題を復習するのは当然ですが、間違えた問題をすべて同じように扱う必要はありません。入試問題には、比較的取り組みやすい問題もあれば、正解するのが難しい問題もあります。(それこそ、ほぼ誰も解けないような問題もあります。その問題は、時間を使ったら負けなのです) また、同じ学校の問題であっても、年度によって難易度や出題傾向が変わることがあります。そのため、復習するときには、問題ごとに復習の優先順位をつけることが大切です。次のような観点で考えてみてください。

〇 本来なら正解できた問題
計算ミスや読み違い、知識の確認不足など、原因を取り除けば得点できる可能性がある問題です。まずは、こうした失点を減らすことを考えます。
〇 少し練習すれば解けるようになりそうな問題
解説を読んで考え方を理解できた問題や、既に学習した内容を組み合わせれば解ける問題です。類題にも取り組み、次に出題されたときに自力で解ける状態を目指します。
〇現時点では難度が高すぎる問題
未習の内容や高度な発想を必要とする問題などです。残された時間や志望校の出題傾向を踏まえ、どこまで取り組むかを判断します。

こうした区別をせず、難問に長い時間をかけ続けてしまうと、基本問題や標準問題の復習が後回しになることがあります。難しい問題に挑戦する姿勢は大切です。しかし、受験入試本番では、難問を正解しなくても十分合格最低点を取ることはできます。取るべき問題を確実に取る。そのための勉強を優先することが重要です。特にこの時期以降は、何に時間を使うかという判断が、これまで以上に重要になってきます。

④解説を読んで分かったつもりになっていないか
→過去問の復習で、もう一つ気をつけてほしいことがあります。それは、解説を読んで理解しただけで、復習を終わりにしてしまうことです。解説を読めば、正しい解き方が分かります。間違えた理由も理解できたように感じるでしょう。しかし、そこで安心してはいけません。解説を読んで理解できることと、自分の力で解けることは、まったく別の話だからです。
算数であれば、解説を閉じて、最初から自分で式を立てられるか。国語であれば、文章のどこを根拠にして答えを組み立てるのか、もう一度説明できるか。英語であれば、なぜその文法や語法を使うのかを理解し、別の問題にも応用できるか。そこまで確認して、初めて復習の成果が見えてきます。
もちろん、すべての問題を何度も解き直す時間はありません。だからこそ、復習する問題を選び、必要なものについては時間を置いて再挑戦することが大切です。「解説を読んだから大丈夫」ではなく、「次に出てきたときにも解けるだろうか」と考える。この意識を持つだけでも、過去問への取り組み方は変わってくるはずです。

⑤過去問を始める時期や進め方は、全員同じではない
→では、過去問は何月から本格的に始めればよいのでしょうか。何年分解けばよいのでしょうか。こうした質問には、簡単に一つの答えを出すことができません。受験する学校や入試科目、本人の現在の学力、これまでの学習状況によって、適切な進め方は変わるからです。
早い段階から過去問に取り組み、出題傾向をつかむことが有効な場合もあります。一方で、基礎となる知識や解法が十分に身についていない段階では、過去問を解くことよりも、まず必要な学習内容を固める方がよい場合もあります。
また、過去問を解く目的も、時期によって変わります。最初は、志望校の問題がどのような形式なのか、どの分野がよく出題されるのかを知ることが重要です。その後は、得点状況や答案の分析を通じて弱点を把握し、必要な学習に取り組む。そして入試が近づいたら、時間配分や問題を解く順番など、本番を意識した練習も必要になってきます。大切なのは、過去問を解くこと自体が目的にならないようにすることです。
何年分解いたかという数字だけでは、十分な対策ができているかどうかは判断できません。解いた問題から何を学び、次の勉強にどう活かしたか。その積み重ねを大切にしてほしいと思います。

⑥受験勉強の成果は、問題を解いた後にこそ表れる
→この時期の受験生は、模試の結果や過去問の得点が気になり、焦りが出てくる時期です。周囲の受験生が何年分も過去問を解いていると聞けば、自分も急がなければならないと感じるかもしれません。しかし、他の受験生と同じペースで進めればよいとは限りません。必要な勉強は、一人ひとり違います。
だからこそ、目の前の結果に振り回されるのではなく、今の自分に何が必要なのかを考えてほしいと思います。過去問を解く。答案を分析する。弱点を補強する。そして、もう一度挑戦する。このサイクルを丁寧に回していくことが、受験本番に向けた力につながります。

手前味噌ですが、GSは「過去問指導」のところでは他の塾に負けないという自負を持っています。(大手塾も含めて、まだまともな過去問指導を行っていない塾があります) GSでは、小6都立中クラスは入試1年前の2月から、中3はGW頃から、小6私立中クラスは夏から、過去問を解き始め、9月以降は授業の中で毎週のように取り組むようになります。小6都立中クラスは、授業の中で南多摩中の過去問は15年分くらいすべてやり切ります。私立中クラスは、10月から個別の過去問演習を本格的にスタートしました。毎週4教科1年分が最低ノルマです。中3は期末テストが終わってから、本格的に個別演習をスタートします。上で書いた通り、「復習ノート」を完了するまでが、1つのサイクルです。もちろん、「合格発表」を行い、トータルでどのくらい足りないか(余裕があるか)を確認します。
受験生で、まだ過去問演習に取り組んでいない生徒がいたら、そろそろ赤信号です。塾がまともな指導をしてくれない場合は、保護者の方がその代役をしなくてはなりません。 今回の記事が、多少なりとも参考になれば幸いです。

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