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相変わらず続いている就職率の嘘

  • 投稿者: gs_staff
  • 2013年5月23日 12:03 PM
  • 未分類

昨日から、早くも大学3年生の就活支援がスタートしました。まだ就活全体のイントロダクション的な内容ですが、意識が高い学生はもう本格的に動き出しています。1年後の内定獲得に向けて、粛々と準備を進めていきます。

今年も、文科省と厚労省から大学卒業生の就職率が発表となりました。4年制大学の卒業生の就職率は93.9%だそうです。昨年より少し改善したということも含めて、新聞やテレビのニュースで大々的に報道していたので、ご覧になった方も多いと思います。

この就職率がまったく意味のない数字であることは、以前にこのブログでも書きましたが、まだあまり浸透していないようなので、再度ご説明します。
まず、調査をした母集団が非常に少なく、しかも対象に偏りがあることが挙げられます。4年制の大学で言えば、わずかに62校・約4000人程度のデータなのです。全国の大学4年生がだいたい56万人なので、わずか1%にも満たない数です。しかも、国公立大学(比較的就職率が高い)がそのうち24校を占めていて、いわゆるFランク大学が調査対象にほとんど入っていません。これだけ見ても、全体の状況を表していないこと、国が数字を実際よりよく見せようとしていることが明らかに見て取れます。

さらに問題が大きいのは、就職率を計算する際の分母の数を大幅にごまかしている大学が多いということです。もちろん、国もこのごまかしを是として調査を行っています。
このあたりのことが最近指摘されるケースが多くなったせいか、今回の調査報告では、次の一文が参考として小さく掲載されています。

※「大学の卒業生に占める就職者の割合は66.0%である」

いかがでしょうか? 皆さん納得できたでしょうか? この66%というのが今春の正しい(実態に近い)就職率なのです。つまり、「4年制の大学を卒業しても、3人に1人は就職していない(できない)」ということです。
つまり、就職できなかった学生を、もともと就職を希望していなかったということにして(ごまかして)分母からはずし、大学の就職率を実態よりかなり高く見せようとしていることが、当たり前に行われているのです。

では、残りの1/3の学生はどうしているの?ということになりますが、文科省・厚労省は、ご丁寧にそれも説明しています。残りは、「進学希望者」「自営業」「家事手伝い」だというのです。今年のここの人数内訳はまだ発表になっていませんが、昨年の分はだいたいつかめています。
大学院等への進学については、準備中の学生も含めて、全体の14%程度しかいません。ということは、残りの20%(5人に1人!)が「自営業」と「家事手伝い」だというのでしょうか? そんなバカなことあるわけがありません。
これも昨年のデータですが、「アルバイト・フリーター」が3.5%、「就職浪人」が9%、「何もしていない」が6%です。就職活動も進学準備もアルバイトも何もしていないって、どういう人たちなのでしょうか? 尚、最初に出した就職率66%の中には、派遣社員等、非正規雇用も含まれていることを追記しておきます。

毎年のように、就職率の嘘がまかり通っていること、それを鵜呑みにしてしまっている国民が多いことに、大変苛立ちと危機感を感じています。この事実を子どもが小中学生のうちから保護者がきちんとつかんでいれば、もう少し子どもへの接し方、鍛え方、教育の受けさせ方等が変わってくるのではないかと思います。私も、こういうブログや講演会等で発信するようにしていますが、小さな波紋でしかありません。

大学の立場からすると、就職率の良し悪しによって受験生の数や入学してくる学生のレベルが変わるので、そこまでして就職率を粉飾したくなる(というか他の大学がみんなそうしているので自分のとこもせざるを得ない)状況は理解できます。(だからいいという話ではありません)
国の対応も同様です。就職率は景気と連動しているので、少しでもよく見せたいわけです。特に今はアベノミクスの成果という視点で(参議院選を前にして)、前年より多少なりともよくなっているという数字を出す(作る)しかありません。未内定者への国の支援施策の部分も含めて、文面からそれが痛いほど伝わってきます。

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