- 2013年3月10日 3:17 PM
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昨日の研修会の報告を…
プログラムは3部に分かれていました。
①研究報告
推進校として取り組んでいる7校の取組を中心に、都が行っている活動の事例報告
②シンポジウム
様々な立場(校長・保護者・保護司・企業・大学教授)の方がパネラーとして登壇して発言
③講演・演奏「~夢と家族と命~」
シンガーソングライター大野靖之さんのミニコンサート
私は不覚にも知らなかったのですが、東京都は5年前から慶応大学と協力して、子どもたちの自尊感情・自己肯定感を育む研究・活動をかなり力を入れて行っているんですね。自尊感情に関するいくつかの項目を4点満点で点数化できるシートが2種類(自己評価と他者評価)あって、学年ごとの点数を継続的に調査し、その傾向結果をまとめています。(点数化されていることに驚きでした) それによると、小5くらいまで高かった自尊感情が、小6→中1→中2のところで急下降し、中3→高1のところで少し持ち直すものの(部活や高校受験の達成感によるものと考えられます)、高2→高3とさらに下がっているという結果です。データは高3で止まっていますかが、私の感触だと、これが大学生→就職と進むにつれて、さらに自尊感情は下がっていくはずです。
欧米や、アジア諸国と比較したデータも紹介されていましたが、特に日本の子どもたちの自尊感情は低いのです。謙遜の美徳を差し引いたとしても、由々しき事態です。この原因も様々分析されていましたが、一番の原因と考えられているのは、周囲の大人(特に親です)の接し方が外国と異なるということです。端的に言うと、否定的な言い方が多く、様々先回りして解決してしまうために、子どもがチャレンジ精神や達成感を得られる機会が少ないのです。受験や就職の体制・状況にも問題はあると思います。私が個人的に一番問題を感じているのは、内申書の存在と新卒一括採用等に見られる敗者復活のない制度です。他者からの評価が重視されていて、自分の夢や意志を表現しにくいのです。
都は、社会全体として子どもたちの自尊感情を高めるための取り組みをすることが大切だとまとめていました。①愛される経験 ②褒められる経験 ③認められる経験 ④人の役に立って感謝される経験 という4つの経験をさせることが重要だという結論で、自尊感情を高めるキーワードとして、「ありがとう」という言葉をどんどん使うことを推奨しています。
この結論としては、その通りだと思いますし、教育現場にいる者として協力して進めていきたいと考えていますが(保護者の方のご理解とご協力が必要不可欠ですね…)、心理学・カウンセリング理論による本当の意味での自尊感情とはちょっと定義がズレているため、私は少し違和感も感じていました。教師たちが自尊感情について語ると、「無条件の愛」、「存在しているだけで尊い」という視点が抜け落ちてしまうんですね。どうしても、「自尊感情を鍛えてやるぞ!」みたいな力みが先行してしまうのです。
この部分のモヤモヤを、最後の大野さんのミニライブが埋めてくれました。大野さんは、小中学校での道徳教育活動を中心に活動していて、今までに何と700校近くでライブを行っています。まだ30歳になったばかりですが、高校生の時にお母さんを乳癌で亡くした経験があり、家族や命をテーマとした歌を、数多く自分で作って発表しています。その声量もあり、子どもたちや保護者の方に対するメッセージは強烈で、昨日も、最後の「お母さんありがとう」のくだりでは、会場のあちこちからすすり泣きが聞こえていました。(そのうち何人かは花粉症かもしれませんが…)
アルバムも発売されているので、興味を持たれた方はぜひ聞いてみてください。「無償の愛」の本質が、理屈でなく伝わってくると思います。
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