- 2012年12月27日 1:30 PM
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この20年余りで、少子化により18歳人口は半分になりましたが、逆に大学の数は倍増しました。このことにより、大きな問題が2つ起こっています。
問題点その1 ) 2008年から、大学の志願者数が大学の定員を下回り、いわゆる大学全入時代が到来した。大学を選ばなければ、誰でも大学生になれるようになった。その結果、18歳人口における大学進学率は50%を越えて、大学生のレベルがかなり低下した。就職できない学生が大量に生み出され、20代のフリーター・ニートの数が大幅に増えている。
問題点その2 ) 大学の数が増えたことにより、全体的な教育の質が低下した。定員割れの大学が年々増加し、経営的に苦しい大学が多くなっている。今年は、学生が在籍している大学に解散命令が出る事態となった。
子どもの数は急に増やせませんし、これ以上大学進学希望率を上げても意味がないので、解決策としては、大学の数を減らして、教育の質・大学生の質を上げるしか方法がありません。この件に関して、田中元文科大臣が「暴走おばさん(笑)」と化したことは記憶に新しいところですが、文科省が進めようとしている施策は間違っていません。今後、大学の新規認可基準はとても厳しくなるでしょうし、経営難の大学に対して、援助せずにつぶすことも出てくるはずです。それぞれの大学は、生き残りに必死になり、様々新しい施策を出してくることも考えられます。
早速、大きな動きがありました。来春の入試から、まず国立大学が定員を減らすことになったのです。中でも、佐賀大学のように、「大学生の質の保証」を掲げて定員減を打ち出す大学も出てきました。学内の調査によると、受験倍率が1.5倍を下回ると、入学する学生の学力が大幅に下がることが分かったとか… 「学生に質の高い教育を受けさせて社会に送り出すためには、高校までに一定の素養を身につけた者を選ぶ必要がある」という方針です。「入学させた学生の学力を引き上げるのが大学の役割だ」という指摘もありますが、私は否定的です。大学の大人数マスプロ教育でできることは限られているからです。
皆さんすでにお気づきだと思いますが、これは国立大学だからすぐに対応できる事案です。私立大学は、定員減が即、売上減・経営の悪化につながってしまうため、そう簡単には踏み切れません。国立大学は税金で運営しているのでつぶれる心配がありませんし、例えつぶれたとしても、大学の当事者たちの腹は痛まないのです。
しかし、私立大学でもこれに追従する動きを取り始めたところも出てきました。早稲田大学は、20年後(!)に学生を2割減らすという中長期計画を発表しました。20年後というのが私立だなぁと感じさせますが、大教室型の授業から少人数対話型の授業への転換を検討しており、そういう意味ではとても先鋭的です。
これから大学受験を控える子どもを持つ保護者の方は、(授業料が安い)国立大学の定員が減らされることに難色を示したくなる気持ちかもしれません。しかし、私立大学も含めて、大学の定員は今後確実に減らされていきます。少し長いスパンで見ると、大学生の数や大学進学率は下がってくるはずです。「子どもを大学に入れるためには、(親が)早い段階から高い意識を持って、子どもにしっかりとした教育を受けさせないと難しくなる」という時代が再度訪れる可能性が高いのです。
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