- 2015年10月16日 9:11 AM
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経団連の出した文書もなかなか刺激的でした。「必要な人材像は文科省が考えているものの対極にある」とまで言い切っているのですから… 私なりに、この文言を解釈してみたいと思います。
そもそも文科省の通知は、「文系学部の出身者は(理系の専門的な技術を身につけた者と較べて)社会で役に立たない」という前提に立っています。一方、経団連に代表される産業界は、「大学では小手先の技術のみを身につけるのではなく、もっと広い視野で様々な学問に深く勤しみ、(机上の勉強だけでなく)人間の幅を広げて欲しい」という認識が根底にあります。何でこんなところですれ違いが起こっているのか考えてみると、私は社会に出てからの「立ち位置の違い」が根底にあると感じます。非常に端的に言うと、文科省は「ブルーカラーの大量生産」や「専門的技術者の養成」を、産業界は「ホワイトカラー」や「将来の幹部候補として組織をリードして行けるような人材育成」をイメージしているとしか思えないのです。
巷では、「本当に文系卒は使えないのか?」という議論も散見しますが、もともと前提となる土俵が異なるわけですから、どっちが正しいという議論はあまり意味をなしません。また、近年では「文系」なのか「理系」なのか判別がつかない学部も多くなっているという現状もあります。
私は長いことこの仕事をしていますが、「バリバリの理系の学生は、他人とのコミュニケーション能力に欠ける者が多い」という実感は確かにあります。教え子たちについて言うと、原因と結果が逆のような気もしていますが… コミュニケーション能力が著しく欠けている生徒は、専門性や手に職をつけるために、理系に進学する(させる)ケースが多くなっているということです。
塾の講師の仕事についてもそのことを感じることが多いです。これは集団指導の塾についてのみ言えることかもしれませんが、数学・理科等の理系の科目においても、理系卒よりも文系卒の方が優秀な講師が多いというのが私の経験則です。様々理由があると思いますが、(自分が優秀なために)生徒たちがどこで躓いているのか理解できないことや、「伝える力」が不足しているケースが多いように感じます。
ちなみに、私はバリバリの文系です。いや、高校・大学とほとんど体育館にいましたので、実は体育会系なのかもしれませんが…
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- 「文系学部廃止なんて言ってない…」by文科省<その4> - GS進学教室 より

