- 2012年11月14日 12:52 PM
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この半年ほど、大津市の事件を契機として、いじめの問題が社会全体で大きく取り上げられていますが、あえてこのブログでは沈黙を守ってきました。しかし、ここにきて、普通の子どもたち・保護者の方に影響を与えるであろう大きな動きが続いているため、お伝えしないといけないだろうと思うに至りました。まず、最近私が驚いたニュースを2つお伝えします。
1つ目は、11月9日に石川県の金沢地裁で出た判決です。加賀市の小学生(低学年の女子)が同級生にいじめを受けて、それが原因でPTSDを発症したために、学校といじめた生徒(3人)の保護者に対して、約700万円の損害賠償の支払いが命じられたのです。学校や保護者はいじめの事実自体を争っていましたが、階段から突き落としたり、下着の中に手を入れたりと悪質だったこと、担任が被害者の保護者からいじめの相談を受けていたのに放置したこと等の理由で、裁判所は責任を認めました。学校や市の責任を認定したケースは今までにもありましたが、このような形で加害者の保護者に損害賠償請求が認められたケースは、少なくとも私の記憶にはありません。現在のいじめに対する世論が後押ししたこともあると思いますが、司法の世界では、これが判例として残っていくので(一応、私法学部の出身です。体育館にいる時間の方が長かったですけど…)、今後の各地の裁判に影響を与えることは間違いありません。子どもがいじめに加担すると、保護者の責任が明確に問われるようになるわけです。おそらく、各家庭が支払う金額は100万円余りだと考えられますが(学校と保護者で半々の責任と仮定した場合)、金額以上に、子どもの将来にダメージが残るはずです。
いじめがあったのは、小学校1~2年生の時だそうですが、そう考えると、保護者がよほど子どもたちを小さい時からしっかり教育しておかないとなりません。「子どものことなので、大目に…」というわけにはいかなくなるのです。加害者として訴えられてからでは、取り返しがつきません。もちろん、(特に低学年のうちは)学校の担任の力量によるところも大きいと思いますが、とにかくいじめの責任は保護者に(も)あるということを銘記しておいてください。
もう1つは、文科省が11月2日に発表した資料です。大臣官房長(子ども安全対策室長)の名前で、全国の教育長・知事・法人学長等に宛てたもので、「犯罪行為として取り扱われるべきと認められるいじめ事件に関する警察への相談・通報について」という、何ともおどろおどろしいタイトルのものです。なかなか驚くべき内容で、簡単に言うと、「悪質ないじめはためらいなく警察に相談し、犯罪行為に該当する場合は直ちに通報せよ」 「このこと(学校は悪質ないじめをした場合警察に任せるということ)を保護者に周知徹底せよ」という内容です。さらにご丁寧に、その後の資料として、刑法の条文が7つ抜粋されており(暴行・傷害・強要・強制わいせつ・窃盗・恐喝・器物損壊)、これに該当する場合はすぐに警察に通報すると明示する念の入れようです。
今までは、(特に文科省と教委は)何とか学校内で処理をせよ、警察の介入なんてとんでもない、というスタンスだったわけですから、180度の転換と言っても過言ではありません。大津市の事件を契機として、世論がそちら(いじめの加害者は厳罰)に行っていることを反映してのものだと思いますが、ここまで対応が極端だと、ちょっとビックリしてしまいます。
(次回に続く…)
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