- 2025年1月10日 11:10 PM
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今年の都立高校の志願者数大幅減少を受けて、都教育庁の幹部がコメントを出しています。いくつかのメディアで紹介されていたので、目にした方もいらっしゃると思います。要約すると、「志願者が減っている理由については分析していない。私立高校の無償化の影響はあるかもしれないが、詳細はよく分からない」というような内容です。
私がこのコメントを読んで感じたことは、だから志願者がどんどん減り続けているのだな…ということです。生徒募集がすっかり他人事になっているのです。教育長の担当者が、応募減の理由を分析しようともせず、こんなコメントを新聞等の取材に発してしまうのですから、何をかいわんやです。私立高校の募集担当がこんなコメントを出したら、首がとぶかもしれません。私は私学の学校のコンサルを何校か担当しています。主に生徒募集の援助です。この時期、学校の校長をはじめとする幹部の皆さんはとてもぴりぴりしています。中学入試の方は出願が始まっているので、日々の数字の動きに一喜一憂しています。それこそ目の前の出願についても、対策を打てることは即打っています。(塾回りや電話かけ等) 最後の最後まで、1人でも2人でも受験者を増やすために東奔西走しているのです。私学は応募者数減が即経営に影響を与えるので、それこそ必死です。(コンサルの私も、次年度仕事をいただけるかがかかっているので必死です。苦笑) 都立はいいですよね… 都立中も含めてこれだけ年々応募者数を減らしていても、危機感を持たずにやっていけるのですから…
一昔前はそうではありませんでした。もう20年以上前になりますが石原都知事の時代に、学区の撤廃、進学指導重点校の指定、自校作成問題の導入等、ドラスティックな改革を一気に行い、都立高校が優秀な生徒の獲得(私立難関校から奪い取っていた)、合格実績の急増等、復権を果たした時があったのです。この頃私は大手塾の本部長を務めていて、都立高校改革に便乗した合格者数増のプロジェクトに関わっていました。その過程の中で、進学指導重点校の校長先生方や都教委の幹部の方たちとお話をさせていただく機会も多かったのです。都庁にお邪魔して打ち合わせをさせていただいたこともありました。その頃の幹部の皆様は、とても熱かったのです。石原さんが陣頭指揮を取っていたようですが、それこそ私立高校から生徒を奪うための方策を一緒に考えてくれというような場面もありました。私は石原さんと直接お会いしたことはないのですが、都庁にお邪魔した時に、今まで石原さんが会議に顔を出されていて、都立高校改革を数年後に向けて検討していたら、「仕事が遅い! そんな改革来年度からやらなきゃ話にならんだろ!」と一喝されたというような話を聞いたことがあります。実際に、改革をスタートして数年で一気に都立高校の入試難度が上がり、優秀な生徒を獲得できるようになったのですが、塾をうまく利用していたと思います。例えば、塾がそれぞれの進学指導重点校を取材して、「都立○○高校に合格するための本」というタイトルの冊子を作成し(費用は塾持ち)、それを各都立高校が生徒募集の宣伝に使っていました。(現実的には塾側も都立高校を利用させてもらっていたのですが…)その頃私は、私立高校(特に付属高校)の先生方の研修を受け持っていたのですが、その都立高校の冊子を持って行って、「都立高校がここまでやっているんですよ。皆さんうかうかしていると負けちゃいますよ!」と煽ったこともありました。
私はこの頃の都立高校・特に都教委幹部の皆様の意識・動きを間近で見ていたので、最近のまったく受験生の方を向いていない入試改悪と、年々衰退しているのに抜本的な手を打とうとしない姿勢が、とても残念でならないのです。
(次回に続く…)
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