- 2013年7月9日 12:03 AM
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理由の2つ目として挙げられるのは、自分の身近に、憧れの存在となる大人がいなくなってしまったことです。子どもたちが、「今こうやって頑張って行ったら、将来あんな風になれるかもしれない。ぜひああいう存在になりたい」と感じる、いわゆる「ロールモデル」としての存在が見つからなくなっているのだと思います。
頑張って勉強していい大学に入っても、まともに就職できなかったり、数年で辞めてしまう者が多かったり、終身雇用・年功序列が崩れてきていることを、うすうす気づいている子どもたちが増えてきているのかもしれません。そのことが、今の子どもたちの「無力感」を多少後押しをしている部分も否めないでしょう。
しかし、私が一番強く感じているのは、保護者や教師たちという身近な大人たちが、(子どもたちから見て)何か疲れていて、幸せそうでないことが、子どもたちが将来に夢を持てない一番大きな要因だと感じています。
今の子どもたち(小中学生)のお父さん・お母さんの世代(いつのまにか自分より下の世代を指すようになってしまいました…(-_-;) )は、大学を出ている方の割合が高いですし、子どもたちが自分と重ねて見てしまう場合が多いのです。
一昔前までは、自分の親は高校しか出ていないけど、自分は大学まで出してもらっているので、社会の中で親とは違う役割を果たさなくては…というような意識が強かったように思います。(私の父親は尋常高等小学校しか出ていなかったので、私は子どもの頃からよくそういう言われ方をされました) つまり、自分の将来を、親と重ね合わせて見ることはほとんどしなかったということです。
これは、カウンセリングの世界でも最近言われていることですが、子どもたちは、自分の親より幸せになってはいけないという意識を(無意識の場合が多い)どこかに持ってしまっています。特に女の子に多いのですが、お母さんが幸せそうにしていないと、性格的に暗い子どもに育ってしまうケースが多いのです。
男の子も同じでしょう。お父さんが、毎日夜遅く家に疲れきって帰って来て、家庭での会話がほとんどなく、たまの休みは疲れきって寝ているだけだったり、夫婦の関係が険悪で家庭の中がギスギスしていたら、将来の夢を持てと言われても、イメージが湧くわけがありません。まあ、「ああはなりたくない」という反面教師にはなれるかもしれませんが…
ちょっと言い方が厳しすぎたかもしれません。何も保護者の皆さんだけのせいだと言っているのではありません。これは自戒も込めて、学校や塾の教師の責任も大きいと思います。我々も、子どもたちに、テストで点数を取るテクニックや、いい学校に入る方法は教えられても、その先にある将来の夢に向かって、子どもたちが前向きにチャレンジする姿勢を持たせられているかと言われたら、やりきれていないわけです。大学までは(自分の思う通りに)進めても、就活や婚活でつまずいて、長い人生の中での幸せを手に入れることができていないという「元教え子たち」からの相談も増えています。
そんな中で、1つホッとしたニュースを目にしました。あるシンクタンクから、「子どもたちの将来なりたい職業ランキング」の一覧が発表されたのですが、前年の分と較べて一番変わってきたのは、警察官(刑事)や自衛官になりたいという子どもが増えてきていることです。男子だけでなく、女子も上位にランキングされています。大震災の時に、警察官や自衛官が体を張って人々を守ってくれた様子を見て、子どもながらに憧れの気持ちを抱いたというケースが多いようですが、私は、普段家で親に言われていることの影響もあり、「安定」を求める気持ちが働いていることもあるのだろうと感じています。民間の企業は、就職がこれだけ厳しい上に、今どんなに羽振りが良くても、数十年後はどうなっているか分かりませんからね。今後、公務員の存在が再度脚光を浴びるようになってくる時代が来るのかもしれません。
いずれにしても、われわれ「大人」にできることはまだまだたくさんあるようです。
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