- 2013年3月26日 1:18 PM
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今回の教育再生本部の提言において、教育に関する3つの大きな柱を「三本の矢」と銘打って掲げています。
①英語教育の抜本改革
②理数系教育の刷新
③情報通信技術教育の推進
の3つです。これを達成するために、上記の内容を盛り込んだ「グローバル人材育成推進法」を成立させて、早期に国を挙げて取りかかることを明言しています。
①と②については昨日触れた大学入試の改革が中心ですが、②についてもう1つの柱があります。中高の理科の教員免許を持っている教員を小学校に配置し、原則理科の授業だけは、その専属の教員が担当するようにするという内容です。これは珍しく(失礼!)とてもいい発想だと思います。小学校の教員は、その免許取得の要件からして、ほとんどが文系の大学・学部出身者なのです。理科の実験・観察の準備や、将来役立つ理系の魅力を伝えるという視点では、専門の教員の方がいいに決まっています。すべての小学校に配置するとのことなので、小学校の配属を希望する教員だけで数が足りるのかという問題はありますが、少しでも早めに進めて欲しいところです。
③についてもなかなか驚きの改革が提言されています。すべての子ども(小・中・高)に1人1台タブレット端末を支給して、それを使って授業を行うというのです。確かに、この情報化時代、パソコンやタブレットを使えないと、まともな仕事はできないということは事実です。しかし、学校ですべての生徒(小学生にも!)に税金を使ってタブレットを持たせるという発想はどうなのでしょう? 事実政府は、これらの改革に対して、1兆円規模の投資を見込んでいます。もちろん、原資は税金です。保育園の増設による待機児童の解消について、予算が足りないので云々…という話を耳にしていますが、そんな中でこれだけの費用増を簡単に決めてしまっていいのだろうか? 優先順位はどうなっているのだろう? ということを考えてしまうわけです。
これらの一連の改革は、グローバル社会の中で、日本が遅れを取っていることに端を発しています。(これは事実だと思います) 国際的な学力調査や、大学のランキングにおいて、ここ数年で他の国にどんどん抜かれていることもあるでしょう。その原因がゆとり教育をはじめとする近年の「教育の失敗」にあるというのが、今の教育再生本部の総括なのです。だから、誰の目から見ても、国が本気になって教育を改革しようとしているというアピールをせざるを得ない状況になっているのです。
そもそも、「グローバル社会の中で勝ち抜く力」って何なのでしょうか? 単に英語を使いこなせたり、理数的なイノベーションを発揮することだけではないはずです。そこの定義を曖昧にしたまま、目の前の子どもたちに対する教育改革を乱暴に進めてしまうことの怖さを感じます。
絶対にニュースでは報道しませんが、今回の提言の中で、次のようなとんでもないことが当たり前のようにさらっと書かれています。これが国の本音です。
「経済再生のためには、人材の育成が不可欠であり、平等主義から脱却してトップを伸ばす戦略的人材育成を行う」
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