- 2013年6月25日 12:17 AM
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ラインのスタンプ機能を知らない方のために、少し説明が必要かもしれません。
ラインは、メールと同じようなやり取りを、相手ごとに1枚の板の上で行うことができます。その相手との過去の履歴がすべて時系列に残っていますし、自分のメッセージと相手メッセージが左右で分けて吹き出しのように整理されているので、とても見やすいです。メッセージを送信すると、ほぼリアルタイムでその板に入りますし、メールというよりもチャットに近いイメージです。携帯やスマホの設定によっては、着信音と共に待ち受け画面に相手のメッセージが出るので、見逃すこともありません。
もちろん、メールの添付と同じように写真や資料を送ることもできますし、ホームページ等のアドレスのリンクを貼ることもできます。
ここまででも、かなり便利なツールだということが伝わると思いますが、ラインがここまで浸透した理由の1つに、スタンプ機能の充実があります。スタンプというのは、動物や人やアニメキャラの表情や服装・ポーズ等が様々用意されていて、それを使い分けることによって、思いや感情を伝えられるという機能です。ラインで言うと、くまとうざきのキャラがメインですが、それ以外にも様々用意されていて、自分の好きなスタンプをダウンロードしたりして使うこともできます。中には有料のものもたくさん用意されています。
ラインでメッセージのやり取りしている時に、大事なことは文章を書いて送信しますが、「おはよう!」とか「OK!」とか「じゃあね!」とかの定番の意志表示や、「嬉しい!」とか「悲しい…」とか「怒ったぞ!」とか感情を伝える場面では、このスタンプ(のみ)を使って会話をしているケースが多いのです。スタンプの種類が充実しているため、ほとんどの会話はスタンプだけで完結してしまうと言ってもいいと思います。
微妙な感情を伝える時に、文字にすると伝えにくいことでも、スタンプだと伝えやすく、(キャラのほのぼの感もあり)気まずい思いをしなくても済むというようなメリットも確かにあると思います。文章だととても伝えにくいのですが、何か失敗して相手に迷惑をかけてしまったような時に、かわいいくまがショボンと落ち込んでいるスタンプを送ることによって、何となく許してもらえちゃうみたいなことです。
ただし、このことによるマイナス面も様々指摘されています。会社の上司やビジネス上のやり取りでもラインを通して連絡を取り合う場面が増えているのですが、その中でもTPOをわきまえずにスタンプで感情表現をしてしまって、相手を怒らせてしまうような場面が多くなっているというのです。
私が一番強く感じている問題点は、若者たち(特に高校生・大学生)が仲間との意志表示をスタンプで行うことが染みついてしまっていることによって、自分の気持ちをきちんと言葉や文章で伝えることができなくなっているということです。もちろん、ラインの普及だけが原因ではありませんし、様々な要因が重なってのことなのですが、ラインのスタンブ機能の浸透が、今の若者のコミュニケーションの特性を表していることは確かでしょう。
そのうち、カップルの間で、愛の告白やプロポーズをラインで行い、その返事をスタンプの表情で返すというようなやり取りが普通になるのではないかと、おじさんは心配しています。
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