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大学入試の英語民間試験は実施できるのか!?<その3>

  • 投稿者: gs_staff
  • 2019年7月6日 12:10 PM
  • 未分類

記述式の問題の採点については、以前から物理的に無理があるということが指摘されていました。全国で50万以上の生徒が一斉に受験するのです。2次試験の出願のタイミングを考えると、1週間くらいで採点・集計を行わなくてはなりません。大学入試センターの試算では、1万人くらいの採点要員が必要だという見解も出されていました。大学の先生や、専門のスタッフだけで足りるわけがありません。
それは、民間の企業が請け負ったとしても同じことです。仮に、今飛ぶ鳥を落とす勢いのB社が採点を全部請け負ったとしても、社員や採点専門のスタッフだけで回すことはできないのです。結局、同じように大学生や主婦のアルバイトを大量に雇うことになるでしょう。実際、共通テストの練習として行われたプレテストは、ベネッセが採点を請け負ったのですが、大学生のアルバイトをかなり動員していたようです。事前の研修も多少はあったようですが、その採点の質・妥当性については確かめるまでもありません。

もうここまで来ると、記述式の問題についての方向性は2つしかありません。

①記述式の問題の出題を取り止める。
→まだ全然間に合います。もし、記述式の出題を止めて、英語の民間試験も利用しないとすれば、センター試験と何が変わるのだろう…? なので、「いっそのことセンター試験に戻せばいいんじゃね?」と私は真剣に考えています。

②記述問題の採点は全部AIにさせる。
→私は、これが一番いいと真面目に考えています。この部分の文明の発達はとても目覚ましいものがあります。記述問題の自動採点は、もうすでに実用化されています。一般に公開されているものもあるので、私も試してみました。都立中受験者が書いた作文を、コンピユーターに採点させてみたことがあります。これが驚くほど適確なのです。多少の点数の差は誤差の範囲ですが、少なくとも良い作文なのか、ダメな作文なのかはほとんどブレていませんでした。ましてや、AIは採点を学習することができるのです。事前に採点の「練習」をさせておけば、精度は上がって行きます。「機械に採点させるのは納得がいかない」と感じる方は多いかもしれませんが、ご安心ください。素人の大学生が採点するよりは、よっぽと精度が高いですから…
実際の採点では、特定のキーワードが含まれているか、文のつながりがスムーズか等、点数を取れるかどうかが決まるポイントがある(もちろん事前に登録することが可能)ので、受験生の側が対策を立てることも可能になると思います。対策本を書いたら、結構売れるかもしれませんね。「AIに気に入られる小論文の書き方」とか… 書いて見ようかな?(笑)。
ちなみに、最近は就活の面接でもA Iが活躍しています。最初の段階で、パソコンやスマホでAIとやり取りしたものを送信したり、ある程度進んだ段階で、本社でペッパー君相手に面接をした学生もいました。最終的な合否は人間が決めているようですが、時代がここまで進んでいるということは、理解しておく必要があると思います。

選択肢が2つしかないと断言して書いているうちに、第3の選択肢が浮かんでしまいました(笑)。
③センター試験・共通テストは完全に廃止する。
→今も各大学で2次試験を行っているのですから、その一発勝負にすればいいじゃないですか! そもそも、なぜ共通テストが必要なのでしょう? 科目数だって自由でいいと思います。1科入試もありです。英語だけ、数学だけが飛び抜けてできる学生(スペシャリスト)の方が、満遍なくそこそこの学生(ゼネラリスト)よりも、将来有望なのではないかと考えたりします。私立大学には、定員の半分くらいを推薦やAOで取ってしまうところも少なくありません。小論文と面接だけで入ってしまう学生がそんなにいるのですから、科目を減らしても、何を今さら…という感じがします。
そうなれば、大学ごとのアドミッション・ポリシーがより明確になるでしょう。受験生に選んでもらうための努力を今まで以上にしないと、生き残れなくなるかもしれません。
とにかく、全国的に手間が大きく省けます。共通テストを止めれば、受験生はもちろん、高校、大学、みんながハッピーになるように思えて仕方ありません。

今、入試の制度改革で様々うまく行っていない理由はいくつかあると思いますが、私は、文科省やその諮問機関である有識者会議、そして実際に業務を行う独立行政法人、つまりこの改革に関わっている全員が、例外なく現場へのリアリティを欠いていることにあると感じています。都立高校の入試改革において、都教委の姿勢にもまったく同じものを感じます。
幹部クラスの中で誰か1人でも、現場の実態をつぶさに把握して問題点を掴み、おかしいものをおかしいという声を上げることができれば、少しはマシな方向に進むのにと常々感じています。特に、有識者会議(今回で言うと中教審)のメンバーの発言で酷すぎるものが多いです。あんなレベルの会議で入試改革の方向性が決まってしまい、間違えた方向に国の教育を誘導してしまっているのです。そして、その失敗の責任を彼らが取ることはありません。
最終的には、「どっちを向いて仕事してんだ!?」というところに行き着きます。子どもたちとその後ろにいる保護者、そして現場で奮闘している先生たちの本当の幸せについて、多少なりとも思いを馳せて仕事に向かっていれば、今のような状態にはなっていないはずです。自分の保身や利権、上司の顔色、組織としての体面ばかり気にしているから、結果として子どもたちや現場の先生方が犠牲になっているのです。教員の働き方改革が遅々として進まないのも、ここが根本の原因だと思っています。
(次回に続く…)

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