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2014年5月のアーカイブ

都立中高の受検勉強は就活に役立つ<その4>

  • 投稿者: gs_staff
  • 2014年5月31日 11:00 AM
  • 未分類

塾講師の立場としてはあるまじきことを言うようですが、都立中の受検については、「何が何でも合格しなくては!」とか「落ちたら無駄になる…」とかいう考え方はまったくナンセンスだと考えています。倍率が下がってきたとは言っても、6~7倍の倍率はあるわけですし、どんなに優秀でも、どんなに事前の成績が良くても、「絶対」はありません。(私立中の場合は、偏差値で10近く余裕があれば、余程のことがなければ落ちません)都立中は、 問題の出方や採点基準によっても、合格者はかなり入れ替わります。私の感覚だと、都立中の入試が同じメンバーで(問題を変えて)2度あったら、合格者は半分くらいは入れ替わると思います。
そんな戦いですから、私は合格させること以上に、あの勉強をしっかりさせて、その生徒の中学入学後も含めた将来にプラスとなる財産をいかに身につけてあげるかが大切だと考えています。こんなことは、都立中に合格させることに自信を持っているからこそ言えることなのかもしれません。(自分で言うな!)「合格させる自信がないからそんなことを書いているのでは…」と言われてしまうことが怖いでしょうから。私は、(1年間のブランクをはさんで)過去5年間都立中受検の指導をしてきましたが、本科で担当した生徒の合格率は50%近くになっています。短期講座も含めれば、数百人の合格者を直接指導してきました。その経験から言っても、私の中でそのことにはブレはありません。毎年、直接指導している生徒・保護者の方には、そのことはきちんとお伝えしますし、一定ご理解をいただいていると思います。そのことを本人や保護者の方が理解してくれているほど、合格率は上がるという皮肉な側面もあるかもしれません。

さらに塾講師としての「暴論」を述べてしまいますが、私が最近長い目で一番いいと思っているのは、「都立中にぎりぎり不合格」→「都立進学重点高校の推薦入試を受けて不合格」→「同じ高校の一般入試で余裕を持って合格」というパターンです。単純に大学受検や就活のところを考えてのことですが、生徒の将来のことを長い目で考えてもこんなにいいことはないと感じています。やはり、高校受験や大学受験はしないよりはした方がいいと思います。私は付属高校だったので大学受験をしていませんが、この仕事をしていることを割り引いて考えても、やはりどこかで引け目を感じている気がします。大学で「付属生はバカだから…」と言い続けられたトラウマかもしれませんが… 

高校入試で推薦入試不合格が入っているのは、やはり小論文や面接、そして何と言っても集団討論を経験できるからです。これは、都立中受験以上に就活に直結します。その上で推薦入試で落ちて、一般入試で合格した方がいいと思うのは、(推薦入試だと)合格した後1ヵ月のブランクがあいてしまうこととも含めて、高校入学後に苦労する生徒が多いからです。あの学力試験を経験しているかどうかは、やはりその後のことを考えても大きいと思います。
今このことを書いた後に思い出したのですが、今年の春卒業した中3生たちは、この黄金パターンの生徒が多かったのです。都立進学重点校を12名の生徒が受験して、全員合格という快挙を成し遂げてくれましたが、その生徒たちは都立中不合格者が多かったですし(2/3くらい)、推薦入試は7名受けて1名しか合格できませんでした。しかし、残りの6名は全員進学重点校の一般入試で余裕を持って合格しています。今になって振り返ってみると、都立中の受検勉強をしてきたことは無駄になっていなかったと感じますし、推薦入試にチャレンジした生徒は、その経験が、就活のところも含めて今後プラスになることがあるはずだと思います。

もちろん、都立中にぎりぎり落ちたからと言って、必ずしも3年後に進学重点校に合格できる保証はないわけで、都立中に合格できるものならその方がいいと思っていることも間違いありません。(入学した後も、受検の時以上に頑張ることが絶対条件ですが…)しかし、結果として不合格になってしまっても、その悔しさをバネにして努力して、高校受験で「あの時都立中に落ちてよかった」と言える結果を出すことができれば、その生徒の人生にとってプラスでしかありません。武蔵中よりは西高、立川国際中よりは国立高(立川高は微妙)、南多摩中よりは八王子東高の方が(大学受験のところだけ見ても)ずっと格上であることも再確認しておきます。
(次回に続く…)

<号外>都立高校入試改革正式発表!

  • 投稿者: gs_staff
  • 2014年5月29日 8:27 PM
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2年後から、都立高校の一般入試の制度が大きく変更となることが決まっていましたが、本日その詳細が都教委から正式に発表となりました。このブログではすでにだいたいのことはお伝えしてありましたが、重要な変更点について再度まとめておきます。

〇2016年度入試(今の中2が受験する時)から変更→現中3生は今まで通り
〇すべての高校で5科目入試とする。(今までは3教科の高校もあった)
〇入試得点と内申点の比重を全校で7:3とする(今までは6:4や5:5の高校もあった)
〇面接や小論文を入試に取り入れることも可とする→進学重点校等上位校は小論文、中堅校以下では面接の実施を検討している高校が多いようです

以上です。
「えっ?」と思った方も多いと思います。一番肝心な点が2点抜けているのです。内申点における実技科目の比重(原案では今までの1.3倍を2倍に変更する)と、特別選考枠の廃止についてです。本日はそれについては発表されませんでした。入試実施に関する細部については、来年の今頃の発表になるという情報もあります。(この2点は全然細部じゃないでしょうに。内申に関することですから、むしろこれこそ早目に発表しなくてはならないことのはずです。入試まで1年を切ってから発表してどうするんですか?)
早速都教委の関係者に聞いてみましたが、「発表されているもの以外については答えられない…」と。別の筋の情報によると、「内部ではその方向で固まっているものの、この2点については世論の反対の声も多く、発表のタイミングを見計らっているのではないか…」と。
私はひっくり返ることも含めて、どんでん返しの可能性を期待しています。この2点については、間違いなく「改悪」だからです。子供たちをまともに指導できない中学校現場(校長たち)の声を重視して、大人の論理で決めたことなのです。子供たちのことを考えているとはとても思えません。

このブログを頻繁にチェックしている都教委の関係者(幹部?)がいるという話を聞いています。ちゃんと読んでくださいよ。正式発表していないのですから、まだ間に合います。学校群導入時と同じように、何年か経ってから、あの改革が(せっかくうまく行きかけていた)都立高校をダメにしたと言われてしまいますよ。都立高校の今後の発展に向けて、それほど重要な局面だという認識がおありですか? 再度検討し直してください。そして、早めに方向性を発表してください。あなたたちのせいで、子供たちが翻弄されています。

都立中高の受検勉強は就活に役立つ<その3>

大学生の指導をしていて常々感じるのですが、20歳を越えてからこの部分(書けない・話せない)を鍛えてあげるのは、なかなか大変なのです。このくらいの年齢になると、人間そう簡単には変わりません。もっと早い時期からきちんと取り組んでいれば…ということを毎年感じています。そういう意味では、12歳という様々なことを一番吸収できる時期に、これらの力を身につけておくことは、将来的にもとても意味のあることだと思うのです。

私が一番お伝えしたかったことは、正にこの部分なのです。
小5・小6くらいの時期は、将来に向けた基礎学力はもちろん、勉強の習慣やテストへの取り組み方を身につけること、自分に自信を持って苦しい時も諦めずに取り組むこと等を総合的に学ぶ絶好の機会です。この時期を逃したら、その後それを取り戻すのに相当な労力を要します。こんな重要な時期を遊んで過ごしてしまったり、本気で勉強に取り組める環境に身を置かないのは、とてももったいないことだと思うのです。
目的と明確な目標を持って、私立中や都立中を受験(受検)すると最初から決めている生徒(保護者の方)はいいのです。そこに向けて全力で取り組んでください。やる以上、本気で合格を掴みにいかないとダメだと思います。私立中のみを受験する場合は、今回書いてきた就活のところの話を少し頭に入れておいてもらえるといいと思います。分かりやすく伝え直すとしたら、中学入学時に就活の試験があったとしたら、都立中組が圧倒的に有利だということです。もちろん、計算力や細かい知識の蓄積等、私立中組が有利な部分もたくさんあるわけですが…

小4や小5のこの時期まで、中学受験(受検)をあまり真剣に考えてこなかった…という方々にお伝えしたいのです。中学は地元の公立に行くと決めている方もぜひ聞いて(読んで)ください。今から少し本気で勉強を始めませんか? その際に、大手塾の「中学進学コース」や個人塾の「補習コース」では意味がありません。はっきり言って、各塾が中学部の生徒を前倒しで確保しておきたいという塾側の論理に基づいたコースです。中学入学時に、真剣に受験をした生徒たちに敵うわけがありませんし、将来的に大きな蓄積を残すことはできません。そこでお勧めしたいのが都立中コースなのです。私立中コースほど負担は大きくありませんし、小6からスタートしても、やる気さえあれば何とかなります。私立中コースほど、知識量の差が大きくないからです。それでも経験値の差は大きいので、最初は結構大変だと思いますが… 

最初は、あまり受検のことを考えずに、とにかく日々の学習をしっかりこなしていくことを考えればいいでしょう。最初はかなり苦しくても、その勉強に慣れてくれば、楽しく取り組めるようになると思います。しっかり文章を読むこと、自分の考えをきちんと整理して書くこと、数字やグラフ・表を見る力を養うこと、社会で問題になっていることにアンテナを張り巡らせること等、都立中特有の勉強に取り組んでいるうちに、漢字・語彙や、割合計算、理科・社会の知識等、基礎学力のところは自然と身についていくはずです。それらの経験値が、中学入学後、高校受験や大学受験、そして就活のところで、大きなアドバンテージとなってくるのです。

やる以上は、もちろん受検をすることが前提です。受検の雰囲気を経験しておくことだけでも大きいですし、やはり受検というゴールがなければ、本気で取り組むことはできないと思います。もちろん、勉強を始めてみたら、本気で合格したくなって…ということであれば、その波に乗って頑張っていけばよいわけです。過去の例だと、「あまり受検は真剣に考えていないけど、勉強だけはしたくて(させたくて)…」というような感じで入塾された方も、周りに感化されたりして、最後には「どうしても合格したい!」というモードになってしまう場合が多いのです。(合格した生徒も結構います)
(次回に続く…)

本日より…

  • 投稿者: gs_staff
  • 2014年5月28日 1:43 PM
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本日より、GSは「クールビズ」期間とさせていただきます。
今週末は毎日気温が30度近くなるようです…

都立中高の受検勉強は就活に役立つ<その2>

私は最近、就活塾絡みで企業の人事の方とお話をする機会が多いのですが、採用試験や面接において、私立の中高大一貫校(付属高校)の出身者の出来が良くないという話を複数の方から聞きました。高校受験・大学受験という関門をくぐっていないために、のんびりし過ぎていたり、基礎学力が欠如していたり、テストでの勝負強さに欠けていたりというような傾向があるようですが、私は、小論文も含めて前述した記述式の採用試験に慣れていないことが大きいのではないかと感じています。確かに、私の今までの経験でも、中学受験で私立中に合格してそのままという学生は、小論文を含めて書くことが弱い場合が多かったですし、そういう学生はほぼ間違いなく面接もダメな場合が多いです。(そこがダメだと、就活はとても厳しい戦いになってしまうのです)

私は、都立中の受検指導に6年間携わってきていますが、少なくとも1年間それなりにしっかり取り組んだ生徒は、就活レベルの小論文や、記述問題で苦労はしないと確信しています。というか、そのレベルに達していないと、余裕を持って都立中に合格するような戦いはできないのです。都立中コースでは、授業の中でディベート(集団討論)や1分間スピーチの訓練をしています。それにより、「きちんと筋道立てて話をする」「自分の考え・意見を明確に主張する」という能力も、受検までにある程度身についているのだと思います。その部分だけで言えば、私立中のみの受験者よりも圧倒的に有利だと感じます。

それほど、私立中と都立中では問われる学力の質が異なるのです。今まで、桐朋や穎明館レベルはもちろん、御三家レベルの合格者でも、都立中に不合格となった生徒を多く見てきました。ほとんどの場合、作文で負けてしまいます。武蔵中あたりは、適性検査(特に理系)の問題が難しすぎて、そちらではあまり差がつかず、作文の得点の差で合否が決まってしまう場合が多いことも一因です。普通の模試の成績で、偏差値で20くらいは簡単に逆転してしまうのが都立中の入試です。(四谷合不合の偏差値で、65の生徒が落ちて、40くらいの生徒が受かることはざらにあります。私立中の入試でそんなことはまずありません)

以前からこのブログでも書いている通り、大学入試のところでは、都立中が大苦戦をしています。特に、武蔵中が今春の大学入試(初年度)で大コケしてしたことが今後に大きな影響があると思います。立川国際もダメでしたが、これはある意味想定内ですので、今後南多摩や大泉・富士・三鷹といったところがどのくらい大学受験のところで頑張れるかが、今後の都立中の浮沈を決すると思います。
しかし、就活のところでは、またこの勢力地図が塗り替わる場合もあるのではないかと感じています。都立中に進学して大学受験でそれなりの成果を出した優秀な生徒たちは、就活でも強いはずです。小論文も含めた書くことと、自分の意見を整理して話すことに慣れているからです。この生徒たちは、まだ就活に臨む年齢に達していませんが、数年後からはその生徒たちが就活でどういう戦いをしてくれるのかがとても楽しみです。
(次回に続く…)

<号外>都立青山高校進学重点校に残留!

  • 投稿者: gs_staff
  • 2014年5月26日 7:47 PM
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以前、このブログでも触れましたが、都立青山高校の進学重点校(正確には進学指導重点校)残留が決定しました。ここ数年間、大学受験の結果が思わしくなかったため、今年度いっぱいで進学重点校からはずされることになっていましたが、今年の春の大学入試で、国立大学の合格者等で見違えるような結果が出たため、2017年までの延長が正式に決まったものです。
進学重点校からはずされてしまうと、予算や教員配置、受験補習等の体制で大きく後退することになってしまうため、先生方や関係者の皆様はホッと胸をなでおろしているのではないでしょうか? 昨年度校長先生が、「進学重点校への残留」を最優先目標に掲げて陣頭指揮を取られていましたが、関係者の方に伺うと、OBや保護者等も含めて、学校をあげて何とかしようという雰囲気があったとのことでした。何と言っても、昨年度の高3生たちの頑張りに拍手を送りたいと思います。失礼ながら、入学時の学校のレベルからすると、かなり上ブレした合格実績を達成しているのです。そのおかげで、学校や後輩たちを救った形になりました。

進学重点校の認定基準は以下の通りです。
〇東大・京大・一橋大・東工大・国立大学医学部に現役で15名以上合格
〇センター試験で5教科7科目を在籍者の6割以上が受験し、平均80点以上の生徒の割合が1割以上

この2点について、今まで青山高校は基準に達していなかったのですが、今年の入試では、見事にすべてクリアしています。
この基準で見た時に、今とてもまずい状況にあるのが立川高校です。基準ぎりぎりのところで、2017年度までは指定されることが決まっていますが、今のまま行ってしまうと、次の指定認定の際にはずされる可能性もあります。果たして、青山高校と同じように、学校をあげて踏ん張ることができるでしょうか? 私が直接指導した生徒も何人か在籍しているので、今、顔が浮かびました。頑張れよ~!

都立中高の受検勉強は就活に役立つ<その1>

GSは就活コースも運営していますが、今年度の業務はすべて終了となっています。抱えていた大学4年生がすべて内定をもらって、就職先が確定したからです。全員が4月中には活動を終了したので、例年より早く決まった方だと思いますが、スタートしたのは昨年の7月ですから、今年も10ヵ月近くに渡る長丁場でした。
この2年間、GSの就活生たちは結果としてはとてもうまくいっていると思いますが、その途中過程では結構苦労したことも多いです。面接の練習で自己開示がまったくできなくて苦労していた学生に、お酒をかなり飲ませて(自腹でおごる羽目に…)ハイな状態にしたら饒舌にしゃべれるようになって、それ以来人が変わったように自信を持てたというようなエピソードもあります。(その学生は結局、銀行から一発で内定をもらいました)
中でも私が一番苦労したのは、一部企業の入社試験やエントリー課題です。グーグルの影響なのかよく分かりませんが、外資やベンチャーを中心に、結構頭を使う本質的な問題が出題されるケースが増えてきているのです。
以下は、今年のライフネット生命のエントリー課題です。まずは問題を見てみてください。できれば、手を止めてちょっと考えてみていただくといいのではないでしょうか?

<問題>
現在の小学校1年生が大学を卒業して就職する頃には、65%の人が今は存在していない仕事に就くという調査があります。現在から20年後の社会と仕事の変化について、予想してください。
(1) 20年前から現在にかけてもっとも成長した産業ともっとも衰退した産業について、データを用いてその背景とともに説明してください。
(2)20年後の未来に、現在と比較して大きく変化している社会・産業の状況を予想し、理由とともに説明してください。
(3)(2)で予想した変化に伴い、20年後には、現在存在しないどんな仕事が新たに生まれているでしょうか。新たな仕事を1つ挙げ、その仕事が生まれる背景と、その仕事に就くにはどのような能力が必要か予想して説明してください。

いかがでしたでしょうか? この問題自分でレポートにまとめて、本エントリー時に提出しなくてはならないのです。(しかも枚数指定なし!) かなり訓練を積んでいる学生であっても、結構厳しい課題です。かくいう私も、学生と一緒に考えていて、即座には方向性を示してあげられませんでした。自分で文献やネットにあたって資料を集めるところからスタートするので、その部分のリテラシーも必要ですし、前提となる基礎知識もないと厳しいのですが、とにかく自分の頭でしっかり考えて、自分の言葉である程度のことを語れなければ、どうにもならない課題です。今年ライフネット生命を選択肢の中に入れていた学生が1人いたのですが、結局この課題が重すぎるために、本エントリー段階で断念しました。(エントリーしている数千名のうち)1・2名しか採用にならないと言われていてビビったこともありますが… 

こういう問題を見ていて、皆さん何かに気付きませんでしょうか? そうなんです。都立中の適性検査の問題と傾向が似ているのです。最近では、都立高校の推薦入試でもこういうタイプの出題が増えてきています。一方、私立中高ではこういうタイプの出題は見たことがありません。
上記の問題を、入試直前期の都立中コースの生徒たちにやらせたら、短い時間でかなりいい答案を書く生徒が結構出ると思います。まだこの時期には無理ですけど… 一方、私立中コースの生徒たちにやらせたら、難関中に合格するような生徒でも手も足も出ないことが多いはずです。
(次回に続く…)

都立高校の入試で採点ミス続出…<その7>

  • 投稿者: gs_staff
  • 2014年5月24日 10:38 AM
  • 未分類

どんな塾でもいいというわけではありません。
まず、入試当日にきちちんと「答案再現」をさせてくれるということです。ここで注意していただきたいのは、「自己採点」ではないということです。生徒に記述問題も含めて、本番で書いてきた答案をすべて再現させて、力のある講師が記述も含めてきちんと採点する前提が必要になります。特に入試本番では、生徒たちの自己採点ほどあてにならないものはありません。
その上で、合格発表の前には、本人たちの点数はもちろん、それられ高校の受験者について、一定数の母集団の点数を手に入れられていることが次の条件になります。そういう意味では、該当の中学・高校に多くの合格実績を持つ大手進学塾が有利なような気がしますが、最近入試当日の(答案再現→採点等の)対応がとてもいい加減な塾もあるので注意してください。記述問題や作文は最初から点数に入れないようにしていたり、指示が曖昧だったりしたらまったく意味がありません。もちろん、生徒本人に採点させているような塾は論外です。

もうお分かりだと思いますが、この状況がある程度把握できていれば、合格発表当日に合否の結果を集約している中で、おかしいと感じるケースが見つかる場合があるのです。(都立高校の場合はもちろん内申点も含めた総合得点順に並べた時に)点数と合否が逆転しているようなケースです。そういう場合は、生徒に得点開示の点数を持ってこさせた上で、当日書いた(再現)した答案と照らし合わせて、一緒に確認していくことになります。ほとんどの場合は、その時点で生徒が本番でのミスに気付いたり、記述の部分で問題点が見つかったりして、納得するに至ります。
この段階でどうしても納得できないのであれば、その「状況と結果」を携えて、教委に直談判に出向くことになります。(高校にではないことがポイントです) 都立高校については、一昔前は学校や教委に相談しても完全に門前払いされていました。しかし、今回の対応を見ていると、そういう話があった場合は(信憑性があるのであれば)、少なくとも点検ぐらいはしてくれるのではないかと感じています。それほど、都教委はこの問題(採点ミス等)に敏感になっているように感じるからです。そういう意味では、今回の都立高校の採点ミスの問題は、件数が多かったことはもちろん、都教委の対応の仕方も含めて、とても大きな「事件」なのだと思います。今後も様々な波紋を呼ぶことになるのは間違いないでしょう。

ただし、自分がぎりぎり不合格になったことが分かったとしても、ほとんどの生徒(保護者の方)は、ここまでの後追いを望まないケースが多いです。不合格となってしまったショックから早く遠ざかりたいという意識もあると思います。
特に記述問題や作文のところは、前述したようにどうしてもブレがあるので、入試当日答案を正確に再現させることと、入試の採点基準をある程度知り尽くしている講師が採点をすることが最低限必要になります。そうでなければ、この話はほとんど意味がなくなってしまいますので… 
塾のこの部分の能力の有無を判定するのはとても簡単です。上記のような形で再現して採点した点数と、生徒に得点開示をさせた点数とで比較して、差が大きいか小さいかを見ればよいのです。GSの今春の入試においては、ここの差はだいぶ小さい範囲で抑えられたと思いますが、それでもやはり多少の誤差は出てしまっています。ほとんどが記述の採点基準の違いだと考えられます。学校(あるいは科目)によって採点の甘い・辛いの傾向を毎年蓄積していくこともとても重要なことです。例えば今年の進学重点校で言うと、(科目にもよるのですが、全体的に言えば)八王子東がやや辛く、国立や立川が少し甘いのではないか…という傾向が見て取れます。

すいません。今回のテーマでは、ちょっとマニアックな話になりすぎたと反省しています。書き(打ち)始めたら、筆(キーボード)が止まらなくなってしまいました…

都立高校の入試で採点ミス続出…<その6>

  • 投稿者: gs_staff
  • 2014年5月22日 10:34 AM
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合格発表で不合格になった後に、結果にどうしても納得できない場合はどうすればいいのでしょうか? 手応えとしては行けてると思っていたのに、不合格となってしまった場合は、多かれ少なかれそういう思いを持ってしまう生徒が多いようです。しかし、自分の「感触」だけで、それを訴え出ることはなかなか難しいでしょう。

都立中や都立高校の入試には、「得点開示」という制度があります。学校に請求すれば、入試本番で自分が取った点数を教えてもらえる制度です。原則、受験した学校の事務室に行って書面でもらってくるのですが、中3生は中学校の先生が代行してくれて、口頭で教えてくれるようになっています。 私は、生徒や保護者の方には、合格でも不合格でも、点数はもらっておいた方がいいという指導をしています。入試の総括をして、次のステージに向かうためには、本番で取ってきた点数を知ることが一番いいと思うからです。今年受験した小6・中3生は、ほとんどの生徒が得点開示の結果を報告してくれたのですが、それにより様々なことが判明しています。1点差で不合格となってしまったことが分かってしまったり、事前の成績ではかなり足りなかった生徒が実はかなり余裕の点数で合格していたり、普段得意のはずの科目で大はずしをしていたり、その逆もあったり… そういう意味ではシビアな制度なのですが、実はこれは塾の講師にとってもかなりシビアなものなのです。本番の科目ごとの点数が明らかになってしまうということは、万一不合格だった時に、誰の責任なのかがはっきりしてしまうのですから…

余談になりますが、私立中高にはなぜ得点開示制度がないのか疑問に持たれたことはありませんか? 最近は私立でも一部の学校で開示をするところが出てきていますが、まだとても少数です。
1つは、法律や条例で定められているからです。公立中高の入試の答案・結果は、その性格上公文書として扱われるのです。条例等で、情報公開制度について定められていて、その中で公文書については開示請求ができることになっているため、入試の結果も請求できるというわけです。入試だけでなく、公務員試験の結果なども同じように請求できます。私も大学4年生の時に受験して2次試験(面接)で不合格となったため、都庁に行って結果を請求しました。当時は全体の中での順位も教えてもらえたのですが、点数で合格者と1番違いで不合格だということを知り、ショックを受けた記憶があります。(まぁ、今となっては良かったと思っていますけど…)
もう1つは、あまり大きな声では言えないのですが(って書いてしまっているけど)、私立中高は必ずしも点数通りに合格者が決まるわけではないからです。面接や内申点の取り扱いが不透明(配点等が発表になっていない)ということもありますが… これ以上はここでは書けません。

この得点開示で点数を手に入れておけば、例えば単純に掲示板に番号が漏れてしまったようなミスの場合は、捕捉することができます。学校側はもちろん合格最低点を把握していますし、しっかりした進学塾であれば、だいたいのボーダーラインを押さえていますから、「これはおかしいぞ!」ということになるわけです。
ただし、この開示制度にも問題点はあります。東京都では、点数だけしか教えてもらえないのです。以前の他府県では、答案のコピーを開示できる場合もありました。そこで採点のミス等はチェックできたわけです。点数だけだと、それ以上のチェックができないので、「もしかしたら採点ミスかもしれない…」という疑念を払拭することはできません。
限りなくそれに近いことをできる方法はあります。ただし、「ある条件に当てはまる塾に通っている」という前提が必要になります。
(次回に続く…)

都立高校の入試で採点ミス続出…<その5>

  • 投稿者: gs_staff
  • 2014年5月21日 11:53 AM
  • 未分類

入試本番の採点ミスで不利益を被らないために、「自分の身は自分で守る」ことが必要なのだと思います。入試の前に取るべき行動と、結果が出ておかしいと感じた時に取るべき行動があります。

まず1つ目、入試の前にやれることは、「何だそんなことか!?」という突っ込みが入ることを承知で書きますが、「圧倒的な学力・得点力をつけてしまうこと」です。採点ミスが1つや2つあったり、記述問題の採点でたまたま厳しい先生にあたったりして、多少不利益を被ったとしても、余裕で合格ラインを超えられるような力をつけてしまえばいいのです。ボーダーぎりぎりの戦いをするから、そのようなアクシデントに巻き込まれてしまうわけで、最初からその「危険地帯」に自分が身を置かないようにしておけばいいのです。
高校に入学した後のことも考えても、その考え方は正しいと思います。入試の結果でぎりぎり合格した生徒は、やはり入学後も学習面で厳しい状況となるケースが多いのです。この部分の考え方だけで言えば、ぎりぎり合格して入学するのであれば、採点ミスによって不合格となって別の高校に行くことになったとしても、余裕を持って通うことでその高校で頑張れるのであれば、実は結果オーライなのかもしれません。都立の進学重点校(特に日比谷・西・国立等)は、大学受験の合格実績で目覚ましい成果を上げていますが、それでも学校の中で一番下の方に位置している生徒は、大学進学のところでどうにもならない状況になっています。生徒の性格や学力の状況にもよりますが、「鶏口となるも牛後となるなかれ」という言葉は、正しい場合の方が多いと思います。

しかし、この1つ目の考え方が通用しないケースもあるから事は厄介なのです。
今回都教委は、今年の入試でのミスについて、その内容の詳細まで公表しています。科目ごとに、例えば「正答を誤答として採点した」とか、「部分点を与えるべきところで与えなかった」とかの項目ごとの件数をまとめているのです。それによると、「合計点の算出に誤りがあった」という項目がありますし、もしかすると「合格発表の掲示作成の段階でのミス」もあるかもしれません。(実際、過去には単純に掲示に番号が漏れただけ…というケースがありました) そうなると、多少点数に余裕があったとしても、極端なことを言えば点数でトップレベルだったとしても、ミスにより不合格とされてしまう可能性があるのです。
ここについては、結果が出た後に対応することになるわけですが、そのためにはいくつかの条件があります。
(次回に続く…)

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